米国債:30年債が上昇、消費者物価上昇率が当局の目標下回り

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米国債相場は上昇。30年債利回りは 月初来の最低付近となった。消費者物価の上昇率が米連邦公開市場委員 会(FOMC)の目標である2%を引き続き下回ったため、買いが優勢 になった。

130億ドル相当のインフレ連動国債(TIPS)入札では需要が過 去の平均を上回った。10月の消費者物価指数(CPI)の食品とエネル ギーを除いたコア指数がここ5カ月で最大の伸びを示したことからイン フレをヘッジする動きが強まった。CPI総合指数は前月比変わらず。 ニューヨーク連銀がプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラ ー)を対象に実施した調査によると、2006年以来初めとなる利上げの時 期は2015年6月と予想(中央値)された。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏(ニ ューヨーク在勤)は「インフレ期待は依然としてかなり低く、すぐに反 転するとは考えにくい」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の3.06%。同年債(表面利率3%、2044年11月償還) 価格は14/32上げて98 30/32。

10年債利回りは2bp低下の2.34%。一時は2.30%まで低下した。

TIPS

10年債と10年物TIPSの利回り差は1.86ポイントに拡大した。前 日は1.84ポイントと過去3年で最小で終えた。

TIPS入札では最高落札利回りは0.497%。市場予想は0.504%。 投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.57倍と、前回の2.20倍から上昇 した。過去10回の平均は2.51倍。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は62.4%、過去10回の 入札の平均値は53.7%だった。プライマリーディーラー以外の直接入札 者の落札比率は8.1%。過去10回の平均は8.7%。

10月のCPI総合は前年比では1.7%上昇と、前月と同率の伸び。 予想は1.6%上昇だった。前月比では変わらず。

食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比0.2%上昇と、ここ5 カ月で最大の伸び。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 調査の予想中央値は0.1%上昇だった。

財務省は来週の固定利付債の入札総額を920億ドルと発表した。内 訳は2年債が280億ドル、5年債が350億ドル、7年債は290億ドル。2 年物変動利付債の発行額は130億ドル。

利上げ予想

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券トレーディング責任 者、デービッド・コード氏は「FOMCが最初に引き締めるのは早く て2015年半ばという声が大半だ」と指摘。「経済指標が引き続き堅調 で、インフレが特に労働コストの面で加速する兆候が表れれば、市場は FOMCよりも先回りするだろう」と述べた。

10月の中古住宅販売が1年ぶり高水準となると、米国債は伸び悩ん だ。景気先行指標総合指数(LEI)は前月比で上昇、フィラデルフィ ア連銀が発表した11月の製造業景況指数は大幅に上昇した。

クレディ・スイスの金利ストラテジスト、アイラ・ジャージー氏は 「米国は皆が話す繁栄の島のようだ。欧州と中国からのデータを見た 後、悲観論は弱まりつつある」と述べた。

米国債は朝方、欧州とアジアの製造業の弱さを示す指標を受け上昇 した。11月のユーロ圏の製造業とサービス業を合わせた総合購買担当者 指数(PMI)速報値は51.4と、前月の52.1から低下。1年4カ月ぶり 低水準となった。

英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが20日 発表した11月の中国製造業PMI速報値は50.0。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめた市場予想中央値の50.2を下回った。

原題:Treasuries Advance as U.S. Inflation Persists Below Fed’s Target(抜粋)

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