NY外為:ボラティリティーが9カ月ぶり高水準-政策差異で

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20日のニューヨーク外国為替市場で はボラティリティーが上昇し、約9カ月ぶりの高水準に達した。米国経 済の成長見通しおよび緩和度を弱めつつある金融政策が、他国との差異 を鮮明にしている。

ドルは約5年ぶりの高値水準からは下落。朝方発表された消費者物 価指数(CPI)は市場予想を上回った。円は対ドルで7年ぶり安値を つけた。スイス中銀が自国通貨の上限を防衛するためのユーロ買いを 「開始した可能性がある」とUBSは指摘した。

USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)の債券責任 者、ジェニファー・ヴェイル氏は、「米金融当局が政策を変更する時は 必ずボラティリティーが高まる」と述べ、「ドルは年内、方向感のない 展開になると予想している」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、JPモルガン・チェースのグロー バルFXボラティリティ指数は8.66%。一時8.92%と、2月4日以来の 高水準に達した。

円は対ドルで0.2%下げて1ドル=118円21銭。欧州の早い時間に は2007年8月以来の安値となる118円98銭に下げた。円は対ユーロで は0.1%安の1ユーロ=148円24銭。ユーロは対ドルで0.1%下落して1 ユーロ=1.2539ドル。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%未 満下げて1097.38。

この日のスイス・フランは対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ =1.20181フラン。

円が下落

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数による と、円は過去1週間で1.5%下落。日本銀行は前日、金融政策決定会合 で緩和的な金融政策の現状維持を決めた。安倍晋三首相は21日に衆院を 解散する方針を表明している。

ノルデア・バンクのチーフ為替ストラテジスト、ニールズ・クリス テンセン氏は「ドルは11月全般において対円で着実に上昇した」と述 べ、「ドル下落が試されるたびに新たな買いが入った」と続けた。

円のドルとユーロに対する相対力指数(RSI、期間14日)は30を 下回る日が続いている。同指数が30を下回ると売られ過ぎを示唆する。

円の3カ月物オプションのインプライド・ボラティリティ ( IV、予想変動率)は12%と、2013年9月以来の高水準に上昇した。

10月の米CPI

米労働省が発表した10月の消費者物価指数(CPI、季節調整済 み)は前月比変わらずだった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト調査の予想中央値は0.1%低下。

米連邦準備制度理事会(FRB)が19日公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、10月28-29日開催)の議事録を受けて、市場参加者は米 国が利上げ方向に進んでいるとの見方を強めた。

ユーロは対ドルで一時0.4%安。英マークイット・エコノミクス が20日発表した11月のユーロ圏の製造業とサービス業を合わせた総合購 買担当者指数(PMI)速報値は51.4と、前月の52.1から低下。1年4 カ月ぶり低水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト調査中央値では52.3への上昇が見込まれていた。指数は50が活動 拡大・縮小の分かれ目。

原題:Currency Volatility Climbs to 9-Month High on Policy Divergence(抜粋)

--取材協力:小宮弘子、Mariko Ishikawa、Netty Ismail、David Goodman.

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