米国債:下落、利上げ観測根強く-議事録公表後は高下

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米国債相場は下落。10月開催の連邦 公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表されたが、来年に利上げが 実施されるとの見方は変わらず、売りが優勢になった。

議事録の「多くの参加者は、FOMCは中長期のインフレ期待が下 方向にシフトする可能性があることを示す兆候に引き続き注意を払うべ きだと表明した」という文言をめぐり見方が分かれ、公表後に利回りは 高下した。

バンガード・インフレーション・プロテクテッド・セキュリティー ズ・ファンド(運用資産439億ドル)の運用担当者、ジェンマ・ライト カスパリウス氏は「市場の反応はFOMCの静観姿勢の反映だ」と指摘 した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.36%。同年債(表面利率2.25%、2024年11月償 還)価格は3/8下げて99 1/32。議事録が公表される直前は2.35%前後だ った利回りは一時、2.32%まで低下する場面もあった。

30年債利回りは4bp上昇の3.08%。議事録公表後は一時3.04%ま で低下した。

幅広い議論

議事録では政策金利を「相当な期間」ゼロ付近で据え置くとの声明 文の維持をめぐって、幅広い議論が行われたことが示された。最終的に は、利上げのタイミングは今後入手する経済データに左右されることを 強調する文言を加えるという一部参加者の提案が採用された。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は「市 場はFOMC議事録からもっとタカ派的な内容を期待していたが、実際 にはそうならなかった」と述べた。

FOMCは政策金利を2008年12月以降、ゼロから0.25%のレンジで 据え置いている。10月には債券購入プログラムを終了させた。

失業率は5.8%と、2008年以来の低水準にある。一方、金融当局が インフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)総合価格指数は12 年5月以降、当局の目標を下回り続けている。9月は前年同月比1.4% 上昇だった。

インフレ期待

通常の10年債と10年物インフレ連動国債(TIPS)の利回り差は 3日連続で縮小。1.84ポイントと、過去3年で最小となった。13年末 は2.23ポイントだった。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によると、20日発表 の10月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%低下と予想されてい る。前年同月比では1.6%上昇と、3月以来の低い伸びが見込まれてい る。

財務省は20日、130億ドル相当の10年物TIPS入札を予定してい る。

原題:Treasuries Decline as Fed Seen Maintaining Path to Higher Rates(抜粋)

--取材協力:David Goodman.

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