FRBの利上げ判断で2つの責務が衝突-失業率と物価の綱引き

米連邦準備制度理事会(FRB)の イエレン議長率いる連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げの判断に 際し、2つの責務が異なる方向に当局者を引っ張り合う可能性がある。

ブルームバーグが今月実施したエコノミスト調査の予想中央値によ れば、失業率は2015年6月までには当局が完全雇用と見なす5.2-5.5% に非常に近い水準まで改善する見通し。一方、FRBが重視するインフ レ指標は現在の1.4%のまま動きがないと見込まれている。

11月12-14日実施の調査では、失業率が5.5%以下に低下すること で当局が15年半ばに金融政策の引き締めに動くと予想したのは回答者50 人中27人。残りの回答者は、インフレ率が目標の2%を下回る状態なら 当局は引き締めを先送りするとの見方を示した。

ルネサンス・マクロ・リサーチの米経済担当責任者、ニール・ダッ タ氏は「雇用は米当局の政策決定プロセスで主要な検討事項だ」と述 べ、「私なら率直なところ遅めよりも早めの利上げに傾くだろう」と語 った。同氏は燃料価格が下落しているものの来年6月の利上げ予想を変 更する理由は見当たらないとしている。

ダッタ氏と同じ意見のエコノミストらは、失業率低下が賃金を押し 上げ、それが企業による値上げにつながるとして、当局が低過ぎる物価 上昇率にとらわれることはないと分析。さらに、インフレを抑制してい る燃料価格下落はさらに進むことはなく、他のモノやサービスの大部分 に波及する可能性は低いとしている。

ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏 は、来年半ばまでには「状況に変化が見られインフレ高進見通しが妥当 になろう。それに伴って賃金の伸びが来年は加速すると予想する」と述 べた。また、賃金上昇は物価がいずれ上昇するとの見通しが依然として 有効であることを意味するとし、「商品価格の今の下落の勢いはそれま でに転換しなくとも終息すると考えられる」と付け加えた。

先週のエコノミスト調査によると、エネルギー価格が15年半ばまで に再び上向くと予想したのは53%。一段と下落すると答えたのは10%に とどまり、ほぼ横ばいを見込んだ回答者は37%だった。

原題:Fed Mandates Clash as Jobless Drop Vies With Inflation: Economy(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE