伊フィンメカニカ、創業150年の鉄道事業売却へ-日立が提案

イタリアの政治家カミッロ・ベン ソ・コンテ・ディ・カブールが世界レベルの鉄道産業創生を呼び掛けて イタリア統一に尽力してから150年余り。その遺産をフィンメカニカが 近く売却する。

ヘリコプターや航空機部品を製造するフィンメカニカは18日、鉄道 車両製造のアンサルドブレダ部門に対して日立製作所から提案を受け取 ったことを明らかにした。マウロ・モレッティ最高経営責任者 (CEO)はヘリコプターや航空宇宙、防衛用電子機器といった急成長 事業を重視し債務を削減する方針。

アンサルドブレダは過去3年間に5億4200万ユーロ(約795億円) の営業損失を計上しており、同社幹部は同事業売却を目指している。モ レッティCEOは10月21日の議会公聴会で、同社が少数の中核事業に集 中し、他の事業から撤退できるようにする方針を表明。その上で、同国 の列車製造にはまだ未来があり、外国の競合企業が鉄道技術に投資し国 内の雇用を維持できるとの見解を示していた。フィンメカニカには政府 が32%出資する。

アンサルドブレダの歴史は1850年代にさかのぼる。当時サルデーニ ャ王国首相だったカブールが起業家や銀行家を集めてエンジニアのジョ バンニ・アンサルドを支援し、イタリアの機械産業の礎を築いた。カブ ールは1861年のイタリア統一の15年前に、鉄道がイタリアの工業化のけ ん引役になると小冊子に記し先見の明を示していた。

モレッティCEOは先月、アンサルドブレダの売却先として、日立 のほか、中国の中国北車と浙大網新科技に候補を絞り込んでいた。同 CEOは同事業入札の検討に当たり、雇用の保証と投資を重要な基準と する考えを示唆している。フィンメカニカは18日、正式交渉に入る前に 提案内容を見極める方針を示した。同CEOは年内に決定を下す見通し だと表明した。

日本経済新聞は11月14日、日立がアンサルドブレダと鉄道信号事業 アンサルドSTSに2000億円規模の買収案を提示する構えだと報道して いた。

原題:Finmeccanica Sets Rail Unit Sale 150 Years After Cavour Vision(抜粋)

--取材協力:John Martens、松田潔社.

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