債券は反発、市場落ち着き20年などに買い-2年債利回り初のゼロ%に

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債券相場は反発。前日の米国債相場 が原油安を受けて堅調に推移した地合いを引き継ぎ、買いが先行した。 前日の入札が低調だった新発20年物にも買いが入ったほか、新発2年国 債利回りは初のゼロ%に低下した。

長期国債先物市場で中心限月の12月物は前日比15銭高の146円20銭 で取引を開始した。午後に入ると水準を切り上げ、一時は146円34銭ま で上昇。この日の終値は25銭高の146円30銭だった。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「前日の20年債 入札は低調な結果だったが、需給面で金利が上がりにくいのはコンセン サス。月11兆円規模の日銀国債買い入れに加え、11月末にはインデック スの長期化、12月の大量償還など需給面でのサポート要因が多い」と指 摘した。

日本相互証券によると、現物債市場で新発10年物国債の335回債利 回りは前日午後3時時点の引値比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.495% で開始し、取引が進むに伴い水準を切り下げ、0.47%まで低下した。

新発20年物の150回債利回りは2bp低下の1.265%で始った 後、1.27%を付ける場面があったが、その後は徐々に水準を下げ一 時1.235%を付けた。18日には20年債入札が低調だったことで1.30%ま で上昇する場面があった。JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券スト ラテジストは「1.3%で買いが入ったことで、市場は落ち着きを取り戻 しつつある」と話した。

2年物の346回債利回りは同1bp低い0.000%に低下した。短期国債 がマイナスの金利幅を拡大するなど、需給が逼迫(ひっぱく)している ことが背景。10月17日には日本銀行が実施した短期国債買い入れオペで 応札額が予定額を下回る「札割れ」が発生したことを受け、一 時0.005%と12年ぶに過去最低を更新していた。

日銀はこの日の金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を賛成多 数で決めた。マネタリーベースが「年間約80兆円」に相当するペースで 増えるよう金融市場調節を行う方針を据え置いた。市場でも、前回10 月31日の会合で予想外の追加緩和に踏み切ったことから、今回は金融政 策の現状維持が見込まれていた。

安倍晋三首相は18日夜、記者会見し、2015年10月からの消費税再増 税を17年4月まで1年半延期するとともに、21日に衆院を解散する方針 を表明した。JPモルガン証の山脇氏は「消費税率の再引き上げは17年 4月まで先送りされたが、再延期はされないことが判明し、足元の市場 の不安心理をやや弱めた可能性がある」と話した。

ドイツ証の山下氏は、市場の焦点は選挙結果に移るとし、「自民党 が現行の290議席台から260以下に議席数を減らせば安倍首相の求心力低 下につながるリスクがある一方、現行並みの議席数以上を確保できれ ば、内閣の求心力は高まり株高、円安となろう」とみている。

18日の米国債相場は上昇。原油相場が4年ぶりの安値近くまで下落 したのに伴い、買いが優勢となった。10年国債利回りは前日比2bp低下 の2.32%で引けた。米株式市場ではS&P500種株価指数など主要株価 指数が過去最高値を更新した。

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