米国債:TIPSのインフレ期待、3年ぶり低水準-原油安で

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米国債市場では30年物インフレ連動 国債(TIPS)が示すインフレ期待が2011年以来の低水準となった。 生産者物価指数(PPI)が上昇したものの、原油価格の下落が影響し た。

通常の30年債利回りも低下した。20日発表の消費者物価指数 (CPI)は低下が予想されている。原油相場が下落し、4年ぶりの安 値近くとなった。10月のPPIは予想外に前月比で上昇した。米連邦準 備制度理事会(FRB)は20日に連邦公開市場委員会(FOMC、10 月28-29日開催)の議事録を公表する。同会合では債券購入計画の終了 が決定された。

モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントのシニア市場スト ラテジスト、ジョナサン・マッケイ氏は「米国のインフレ期待が低下し ている主な理由はエネルギー価格の下落だ。それが利回りを低く抑制し ている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p =0.01%)低下の3.04%。同年債(表面利率3%、2044年11月償 還)価格は15/32上げて99 1/4。

10年債利回りは3bp低下の2.32%。値幅は3.36bpと、9月22日 以降で最小となった。

利回り差

30年債と30年物TIPSの利回り差は2.03ポイントと、終値ベース で2011年10月以降で最小となった。年初からの最高は1月に付けた2.45 ポイント、平均は2.27ポイント。

北海ブレント原油先物は1.1%安の1バレル=78.42ドル。14日に は76.76ドルと、取引時間中としては2010年9月以来の安値を付けた。

米労働省が発表した10月のPPIは前月比0.2%上昇。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.1%低下だっ た。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの債券金利責任者、トーマ ス・ディガロマ氏は、債券トレーダーは生産者物価の上昇よりも原油価 格の下落の方に注目したと指摘。「原油安が相殺するため、インフレを 示す指標は意味がない」と説明した。

CPI

ブルームバーグがエコノミスト84人を対象に実施した調査では、20 日発表の10月のCPIは前月比0.1%低下が予想(中央値)されてい る。前年同月比では1.6%上昇と、3月以来の低い伸びが見込まれてい る。

バークレイズのグローバル・インフレ連動調査責任者、マイケル・ ポンド氏によると、同社のエコノミストは原油安で個人消費が増加する と予想している。

ポンド氏は「米消費者にとっては減税のような効果がいくらかあ る。短期的には悪影響があるが、先行きを考えるとプラスになり得る」 と語った。

原題:Treasuries Show Inflation Outlook at 3-Year Low as Oil Declines(抜粋)

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