UBSオーセル氏夢見る「在りし日のウォール街」-手応えも

それは2年前のことだ。スイス最大 の銀行UBSが投資銀行業務の縮小を決定した後、同部門の最高経営責 任者(CEO)を務めるアンドレア・オーセル氏は、1990年代後半に消 え去ったモデルに基づくビジネスを新たに創造する好機だと行員に語っ た。

90年代後半といえば、メリルリンチやゴールドマン・サックス・グ ループが、レバレッジ(借り入れ)による利益押し上げに走る前の時代 だ。UBSの証券部門の共同責任者として2012年に採用され、4カ月後 に同部門を単独で統括することになったオーセル氏は、買い手と売り手 のマッチングと助言サービスだけで利益を生むビジネスモデルの復活は 可能だと言明した。オーセル氏との会合に出席した1人が匿名を条件に 明らかにした。

ウォール街の伝統的な投資銀行への転換を図る過程で、オーセル氏 は避けて通れない課題を実行に移した。最近の経営環境の下で、UBS のセルジオ・エルモッティCEO(54)とオーセル氏には、レバレッジ 縮小と人員削減、資本の圧縮以外の選択肢はほとんどあり得なかった。 彼らは約5000人を削減し、資産を3分の1に圧縮する一方、多額の資本 を必要とする債券トレーディング業務を縮小し、資金提供よりも人間関 係をてこにビジネスを獲得するアプローチを課した。

オーセル氏(51)は今月のインタビューで、「今ではもはや存在し ない本物の投資銀行をぜひともつくり上げたいと考えた。それが達成で きたかと聞かれれば、まだだと答えなければならない」と述べた。

だが、オーセル氏の下で幾つかの成果が達成されている。今年1- 6月(上期)の株主資本利益率(ROE)は、世界の投資銀行上位9行 で最も高くなった。1-9月の引き受け業務および助言部門の収入は25 億スイス・フラン(約3027億円)と2年前に比べて21%増加し、トレー ディング業務の収入も39億スイス・フランと13%増えている。

原題:Orcel Facing ‘Hurricanes’ Remodeling UBS on Bygone Wall Street(抜粋)

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