世界の投資家、アベノミクス支持変えず-GDPショックでも

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いわゆる「アベノミクス相場」の恩 恵を受け、日本株投資家はこの2年間で総額1兆ドル(約117兆円)の 富を得た。そして投資家の多くは安倍晋三首相が自分たちをさらに裕福 にしてくれると期待している。

安倍首相が自身の政治生命を守ろうと動く中、17日に発表された7 -9月期の日本の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率 で1.6%減と、予想外に2四半期連続のマイナス成長を記録。事情に詳 しい関係者によれば、首相は消費増税実施の1年半先送りについて国民 の信を問うため衆院を解散し、来月総選挙を実施すると表明する見込み だ。

世界の投資家は引き続き安倍首相とアベノミクスを支持している。 円安を通じた企業業績と景気の回復を目指したアベノミクスの効果で、 東証株価指数(TOPIX)のこの2年間の上昇率は89%と、先進国市 場でトップ。17日にはGDP速報値を受けTOPIXが2.5%低下した が、ファンドマネジャーは買いを続ける意向だ。

フェデレーテッド・インベスターズの国際株式責任者、オードリ ー・カプラン氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「意気消 沈する理由は全くない」と発言。「景気回復が若干遅れるだけだ。安倍 首相はデフレ脱却に取り組んでおり、トップダウン方式で当局者は正し い事を行っている」と説明した。

日本株買い増し

同氏によれば、フェデレーテッド・インターナショナル・リーダー ズ・ファンドは7-9月期に日本株を「大幅に」買い増した。

レッグ・メイソン傘下QSインベスターズのファンドマネジャー、 ウェイン・リン氏は「詰まるところ、少なくとも短期的には円安は日本 経済を後押しするだろうし、マイナス成長も過去の話だ」とした上で、 「先行き不透明な時は常に変動性が高まる。通常にない出来事であり、 誰もがその意味を理解しようとしている」と語った。

プルデンシャル・インターナショナル・インベストメンツ・アドバ イザーズのチーフ投資ストラテジスト、ジョン・プラビーン氏は電話イ ンタビューで、17日のGDP統計について「若干の後退だが、買いの好 機と見るべきだ」と指摘。「日銀の刺激策発表の時は全く予想外で、始 値は前日終値を上回って寄り付いた。その時機会を逸した人は今度は買 える」と述べた。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、 マーク・ルッシニ氏は、トレーディングの観点からは安倍首相が持続的 な景気拡大を生み出すことができるかどうかは重要ではないかもしれな いと発言。これまで日本の首相は「短期間で交代」してきたが、安倍首 相と市場寄りの政策が取って代わられる兆候は見られないと述べた。

原題:Abe’s $1 Trillion Gift to Stock Market Shields Recession Gloom(抜粋)

--取材協力:Lu Wang、Eric Lam、Inyoung Hwang.

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