NY外為:円下落、安倍首相が衆院解散を表明-増税は先送り

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ニューヨーク外国為替市場では円が 対ユーロで下落。対ドルでは一時、約7年ぶりの安値をつけた。安倍晋 三首相は2015年10月からの消費税再増税を17年4月まで1年半延期する とともに、21日に衆院を解散する方針を表明した。

円は主要16通貨の大半に対して下落した。ドイツの欧州経済研究セ ンター(ZEW)がまとめた独景況感指数が11カ月ぶりに上昇したこと を受けて、この日のユーロは上昇した。

シティグループのG10外為ストラテジー世界責任者のスティーブ ン・イングランダー氏(ニューヨーク在勤)は、「安倍首相によって日 本の経済政策は今や、他の先進国の量的緩和よりはるかに先を行く超刺 激策の方向に向かっている」と述べ、「円には短・中期的にネガティブ だが、長期的にはやや不明瞭さが残る」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ユーロで0.9%下げて1ユ ーロ=146円48銭。一時は146円70銭と、2008年10月以来の安値をつけ た。円は対ドルで116円86銭。一時は117円05銭と、2007年10月以来の安 値と並んだ。ユーロは対ドルで0.7%上げて1ユーロ=1.2536ドル。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数による と、円は過去1カ月間で7.6%下落し、10通貨の中で最も下げた。

ドル・円のIV

ドル・円の1カ月物オプションのインプライド・ボラティリティ (IV、予想変動率)は12.28%と、2013年9月以来の最高をつけた。 年初来の平均値は7.51%。

消費税引き上げ延期の場合、早ければ安倍晋三首相が外交日程を終 えて帰国する17日から数日以内に解散する方向で検討を始めたと、読売 新聞が11日に報じて以降、円は対ドルで約1.7%下落した。

日本の7-9月期実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率 で1.6%減。前期(4-6月)の実質GDP成長率は年率換算7.3%減に 下方改定された。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「市場はこうした展開を警戒してきた」と 述べ、「円には引き続き下向きのバイアスが全般に掛かっている」と続 けた。

米国債保有額で世界2位の日本は、同保有額を9月に90億ドル減ら して1兆2200億ドルとした。

ルーブル上昇

ロシアの通貨ルーブルは対ドルで0.4%上昇して1ドル=46.9025ル ーブル。ゼニト銀行によると、ロシア企業が20-28日までに最大で7000 億ルーブルを税金として納めるとみられており、ルーブル需要が今後さ らに高まる可能性がある。

ロシア財務省は自国通貨建て国債(2016年5月償還)の入札(50億 ルーブル)を実施する。同入札はルーブル安の影響で5週間にわたり中 止されていた。

ZEWが18日発表した11月の期待指数はプラス11.5と、前月のマイ ナス3.6から大きく改善した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト37人の予想中央値はプラス0.5だった。同指数は向こう6カ 月の見通しを示す。

原題:Yen Drops as Abe Delays Sales Tax, Calls Early Vote; Krona Rises(抜粋)

--取材協力:Mariko Ishikawa、リーディー・ガロウド、Lucy Meakin、Lukanyo Mnyanda.

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