ソニー:モバイル改革スピード問われる、韓国サムスンがお手本

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今期(2015年3月期)業績の大幅下 方修正を余儀なくされたソニーは18日と25日に投資家説明会を開催。問 われているのは平井一夫社長の経営判断スピードだ。

期初に5000万台のスマートフォン販売と大幅増収を見込んでいたソ ニーのモバイル事業だが、7月と10月の2度にわたり販売台数を下方修 正し、経営方針の見直しに追い込まれた。18日の投資家説明会で平井社 長は、デバイス分野で積極投資する方針を示すとともに、モバイル事業 については安定的な収益基盤構築が課題だと語った。

ライバルの韓国サムスン電子は先月末に純利益が11年以来の低水準 となる四半期決算を発表した。関係者によると同社はその後、スマート フォン事業の人員500人をインターネット関連に移すことを決めた。グ ループトップの李健煕会長が入院している中で、決算発表後わずか数週 間での決断だった。

ジェフリーズのアナリスト、アツール・ゴーヤル氏は「日本企業に 比べ、親族経営のサムスンの決断と実行は速い」とし、「わずかな効果 でも彼らは人員と資源を投入し動きを加速していく」と述べた。

サムスンの7-9月期のスマホ事業の営業利益は1兆7500億ウォン (約1856億円)と、1年前の6兆6962億ウォンから大幅に減少した。同 期間にソニーはモバイル事業で1760億円の減損を計上している。

9月17日にソニーは今期業績の大幅下方修正を発表し、今期中にモ バイル事業の従業員の15%にあたる約1000人の人員削減を行うことも合 わせて発表した。25日の説明会ではモバイル事業の新しい方針を示すと している。

エンタメで収益改善見込む

18日のソニー株は一時、前日比5.8%高まで上昇したあと、11時5 分現在は5%高の2446円で取引されている。

ソニーが18日都内で開いたエンタテインメント事業の投資家向け説 明会で配布した資料によると、17年度の映画分野の売上高目標は100億 ~110億ドル、営業利益率は7~8%とした。14年度見通しは各81億ド ル、6.6%。音楽分野の17年度目標は売上高が48億~52億ドル、営業利 益率は10.5~11.5%。14年度見通しは各48億ドル、9.8%としている。

平井社長はこの日、今年度中に経営方針説明会を開催し、中長期の 方針を説明すると述べた。9月の業績下方修正後の会見では、平井社長 は中国のスマホメーカーが脅威となったと指摘するとともに、普及価格 帯のスマホの販売が想定を下回ったことをモバイル事業不振の理由の1 つに挙げていた。

ブルームバーグ・インテリジェンスによると7-9月期の世界スマ ホ出荷台数で中国のスマホメーカーの小米はサムスンとアップルに続く 3位に浮上し、レノボ、華為技術、ZTE(中興通訊)も出荷量でソニ ーを上回った。

平井社長は5月の投資家向け経営方針説明会でモバイル事業の環境 変化への対応が遅れたと反省の弁を述べた。モバイル事業のトップは16 日付で鈴木国正氏から十時裕樹氏にバトンタッチされ、本格的なテコ入 れが始まった。

--取材協力:Jungah Lee.

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