ロンドンから買い手が消えた-9月に売り出した住宅売れず

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ロンドンの住宅市場から買い手が消 えてしまった。ルース・マーチャンド氏はロンドン南部ダリッチに持つ 住宅をもっと早く売りに出していれば6週間以内に売れただろうにと思 う。9月に売り出した同物件にはまだ購入申し込みが1件もない。

「今は何も売れない。同じような家はみんな売れ残っている」と同 氏は話す。

今年ピークを打ったとはいえ、ロンドンの住宅はまだ高い。融資規 制強化と賃金の伸びの鈍さも需要の足かせだ。ブローカーのクシュマ ン・アンド・ウェイクフィールドによれば、住宅価格の95%を借り入れ た場合の月々の元利支払い額は同様の住宅を賃貸した場合より25%高 い。買い手は価格がもっと下がるのを待っている。

ロンドンのコンサルティング会社、ファソム・フィナンシャルの英 国担当エコノミスト、フィリップ・ラコウィクス氏は「人々が家を買う ことが不可能な水準に価格が達したのかもしれない」と指摘した。

大ロンドン庁が公表した2月のリポートによれば、ロンドンの住宅 の平均価格は昨年、フルタイム労働者の所得中央値の約9.1倍に達し た。不動産仲介のサビルズによると、ロンドンの住宅は今年15%の値上 がりとなる見込みだが、英国の賃金の伸びは年1%程度だとイングラン ド銀行(英中央銀行)は推計している。

マーチャンド氏は6つの寝室がある家を9月に165万ポンド(約3 億円)で売りに出した。以来、20組ほどが見に来たが、買いたいという 申し入れはないという。同氏はいったん物件を市場から引っ込めること を考えている。「クリスマスに売ろうとしても無駄だし、来年の春に市 況がどうなっているか見てみようと思う」と話している。

英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)は13日、ロンドンの住宅 について「2013年のブームの原動力だった需給の力学がほぼ完全に反転 した」と指摘した。ただ、バークレイズの住宅建設業界アナリストのジ ョン・ベル氏は買い手不足が長く続くとは考えていない。「長期的なロ ンドンの見通しは損なわれていない。人口の予想に基づき、供給不足の 状況が結局続くと思われる」と同氏は10月23日のリポートで予想した。

原題:London Homebuyers Vanish as Peak Prices Outpace Wages: Mortgages(抜粋)

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