米シティ:三井住友に優先交渉権-リテール売却、カード遅れも

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米シティグループは日本の個人向け (リテール)銀行業務の売却で、月内に三井住友フィナンシャルグルー プに優先交渉権を与える見通しだ。複数の関係者の話から17日までに明 らかになった。一方、クレジットカード事業の売却は遅れる可能性が出 てきた。

関係者によれば、シティグループと三井住友銀行は、シティバンク 銀行のリテール業務の売却額について現在、約400億円から500億円で交 渉している。シティバンク銀の従業員とリテール支店網は三井住友側が そのまま継承する案が有力となっている。

シティは韓国、コスタリカ、エジプトなど11市場でリテール銀行業 務からの撤退を進めており、日本では個人富裕層の獲得を狙う三井住友 銀に年内にも同業務を売却したい考えだ。一方、関係者によれば、「ダ イナースクラブ」などのブランドを保有するカード事業の売却は来年に 持ち越される公算が大きい。

シティはカード業務の売却では、三井住友トラスト・ホールディン グスとの交渉に着手しているが、関係者によると、銀行業務を手掛けな い複数の国内カード会社なども関心を示している。

同社は17日、シティカードジャパンの新社長に12月1日付でオスカ ー・マンジニ副社長を充てる人事を発表。マンジニ氏は2005年にシティ に入社、それ以前はマスターカードの決済業務部門に勤務していた。

ブルームバーグ・ニュースは、シティグループ、三井住友F、三井 住友トラストの広報担当者に取材を試みたが、コメントは得られていな い。

提携・買収を積極化

三井住友FGは2010年に英バークレイズと合弁会社を立ち上げ、富 裕層向け業務に参入。5億円以上の金融資産を持つ顧客を対象に、欧米 流の資産運用サービスを始めた。2013年には同ビジネスを強化するため 仏大手銀ソシエテジェネラルの日本の信託部門であるソシエテジェネラ ル信託銀行を買収した。

シティグループは1902年に横浜支店、23年に東京支店を開設。その 後、プライベートバンキング業務などを手掛け、日本で顧客を開拓して きた。シティバンク銀の従業員は約1800人で、国内に32のリテール支店 がある。9月末の預金残高は約3兆9000億円。

米シティは10月14日、日本の個人向けとクレジットカード業務の売 却について正式発表。「複数の買い手候補」との間で協議・検討してい ることを明らかにしていた。日本では今後、法人向け銀行業務や投資銀 行業務、決済サービスなどに集中する。

シティグループの株価は18日、東京市場で前日比120円(2%)高 の6230円で取引を終了、09年1月9日以来の高値となった。シティは前 日のニューヨーク市場では0.4%高だった。

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