日本株5日ぶり大幅反落、7-9月GDP悪化-内需中心売り

更新日時

東京株式相場は5営業日ぶりに大幅 反落。日本の7-9月期国内総生産(GDP)が前期比マイナスと予想 外に悪化し、国内景気の弱さを嫌気する売りが膨らんだ。陸運や医薬 品、その他金融、保険、電気・ガスなど内需関連株中心に東証1部33業 種中、32業種が安い。

TOPIXの終値は前週末比34.28ポイント(2.5%)安 の1366.13、日経平均株価は517円3銭(3%)安の1万6973円80銭。下 落率はTOPIXが10月2日以来、日経平均が8月8日以来の大きさ で、日経平均の下げ幅は2月4日の610円に次ぐ。

りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・マーケッ ト・ストラテジストは、「昨年10月時点では、消費税を上げても景気は 大丈夫というエコノミストが大半だった。よほど想定外のことが起こっ ている」と指摘。株価の短期急騰後の反動が出やすい中、「週末の世論 調査で、選挙の目的や結果について与党にネガティブな見方がある」点 も下げの一因とみていた。

取引開始前に発表された日本の7-9月期実質GDPの1次速報 は、前期比年率1.6%減と市場予想の2.2%増から下振れた。前期 比0.4%減を項目別で見ると、在庫投資の下押し寄与度がマイナス0.6% と大きく、全体の約6割を占める個人消費は0.4%増にとどまり、設備 投資は0.2%減だった。4-6月期は年率7.3%減に下方改定され、2期 連続のマイナス成長。

「設備投資が伸び切れず、消費も予想されたより弱い。住宅はさら に落ち込みが続いている」と大和証券の高橋和宏チーフ・エコノミスト は言う。マイナス成長は、「反発力が弱いのではなく、景気悪化という 感じになる。株価はその分だけ修正される」と同氏は話す。

117円から115円台に円高進む

この日の為替市場は、GDP発表直後にドル・円相場が一時1ドル =117円5銭と2007年10月以来のドル高・円安水準を更新。しかし、株 価の下げが大きくなるのに連れ、一転115円40銭台まで一気に円高方向 に振れた。前週末の東京株式市場の終値時点は116円28銭。

安倍首相は16日、15年10月から予定される消費税率10%への引き上 げを先送りする考えを初めて示唆した、と読売新聞電子版などが報じ た。同紙によると、消費税増税は1年半先送りする方針。首相は18日午 後に会見し、増税の先送りと衆院解散の考えを表明、衆院選は「12月2 日公示・14日投開票」の日程で行われるとしている。産経新聞の世論調 査では、解散・総選挙をすべきでないとの意見は68.2%だった。

きょうの日本株はGDP悪化を受け反落して始まり、その後は先物 主導で徐々に下げ幅を拡大。午後終盤の日経平均は一時、583円安の1 万6907円まで売られ、終値で5日ぶりに1万7000円を割れた。「25日移 動平均線からの上方乖離(かいり)、RSI、NT倍率などテクニカル はかなりの過熱感を示している」と岡三証券の平川昇二チーフエクイテ ィストラテジスト。25日線からの乖離率は前週末時点で目先の天井を示 すとされる10%に達していた。

東証1部33業種はその他金融、保険、電気・ガス、ガラス・土石製 品、陸運、建設、非鉄金属、証券・商品先物取引、倉庫・運輸、精密機 器などが下落率上位。繊維の1業種のみ上げた。東証1部の売買高は28 億8971万株、売買代金は2兆8602億円。値上がり銘柄数は110、値下が りは1682。

売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、ファーストリテイ リング、ファナック、リクルートホールディングス、KDDI、アイフ ル、日立製作所、三菱地所、オリックス、JR東海が下落。半面、自社 株買いや配当増額が好感された三菱UFJフィナンシャル・グループ、 米航空機メーカーのボーイングからの炭素繊維受注で東レは高い。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE