債券は続伸、GDP予想外のマイナスで-高値警戒や20年債入札が重し

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債券相場は小幅続伸。7-9月期の 国内総生産(GDP)速報値が市場予想に反して2四半期連続でマイナ ス成長となったことで買いが先行した。その後は高値警戒感や財政懸 念、あすに20年債入札を控えた売りなどで上げ幅を縮めた。

長期国債先物市場で中心限月の12月物は小幅ながら3営業日続伸。 前週末比1銭高の146円24銭で開始し、午前8時50分のGDP統計発表 後に水準を切り上げ、一時は22銭高の146円45銭まで上昇した。しか し、午後に入ると売りに押されて、一時は1銭安の146円22銭に下落す る場面も見られ、結局は4銭高の146円27銭で取引を終えた。

みずほ証券の末広徹マーケットエコノミストは、GDPの結果を受 けて、消費増税の先送りがほぼ確実になったが、1年半以上先送りとな れば、財政健全化の遅れに対する懸念が生じる可能性があると説明。 「景気が悪そうだからただ買ったらいいのかというと、そういうわけで はない」と言い、「すでに金利は低いので高値警戒感というのも当然あ る」と付け加えた。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の335回債利回りは、前週末午後3時時点の引値より0.5ベーシ スポイント(bp)低い0.47%で開始し、0.46%まで低下。午後に入ると横 ばいの0.475%。20年物の150回債利回りは一時4bp低い1.21%まで切り 下げた後、午後に入ると1.24%を付けている。

2期連続でマイナス成長

内閣府が発表した7-9月の実質GDP速報値は、前期比0.4% 減、前期比年率で1.6%減となり、2四半期連続のマイナス成長となっ た。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値の同0.5% 増、2.2%増をともに下回った。

メリルリンチ日本証券の大﨑秀一ストラテジストは、「予想を下回 るGDPを受けて、増税先送りの可能性がかなり高まった」と指摘。 「今後、先送り決定や12月14日と目されている解散・総選挙に向けて、 ボラティリティが高まることが想定される」としながらも、「日銀の買 い入れが行われる中で、金利低下基調は変わらない」と言う。

日銀がきょう実施した総額5100億円の長期国債買い入れオペの結果 によると、残存期間1年以下の応札倍率は3.10倍と前回の1.95倍から上 昇し、同5年超10年以下も3.71倍と前回の2.25倍を上回った。足元で売 り圧力が強まっていることが示された。

財務省は18日に20年利付国債入札を実施する。前回の150回債と銘 柄統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポン)は1.4%に据 え置かれる見込み。発行額は1兆2000億円程度となる。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、あすに20年国債入 札を控える中、「上値を買うには慎重になっているところ」と話した。

--取材協力:酒井大輔.

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