米国債:利回り曲線がフラット化、来年の利上げ観測強まる

更新日時

14日の米国債市場では5年債と30年 債の利回り曲線(イールドカーブ)がフラット化し、利回り差は2009年 以来の最小に近づいた。経済指標がインフレ加速のリスクがほぼない状 態で景気が拡大していることを示唆したほか、米金融当局が来年の利上 げに向けて計画を進めるとの見方が広がった。

11月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)が上昇し、インフレ期待が低下すると、5年債と30年債の利 回り格差は一時1.41ポイントまで縮小した。朝方発表された小売売上高 は予想を上回る伸びを示した。セントルイス連銀のブラード総裁は低イ ンフレはゼロ近辺の政策金利を正当化するには不十分との認識を示し た。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏(ニ ューヨーク在勤)は「インフレ期待指数はかなり低下した」と指摘。 「景気には全般的に前向きな勢いがあるが、ディスインフレの兆候が続 いており、30年債にとっては非常に有利だ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p =0.01%)低下の1.61%。同年債(表面利率1.5%、2019年10月償 還)価格は2/32上げて99 1/2。

30年債利回りは3bp下げて3.05%。一時は3.09%まで上昇した。

5年債と30年債の利回り格差は7日に1.38ポイントと、2009年1月 以来で最もフラット化した。

30年債と2年債の見通し

米商品先物取引委員会(CFTC)の統計によれば、ヘッジファン ドなど大口投機家は30年債と2年債の下落を見込んでいる。

30年債のネットショートは11日時点で1万852枚。2013年8月以来 で最大。1週間前は1193枚のネットロングだった。2年債のネットショ ートは3万3292枚。前週は3508枚のネットロングだった。

米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチのMOVE指数は週間ベースでほぼ変わらず。この日は67 だった。10日には66.6と、1カ月ぶりの低水準をつけた。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPを通じた米 国債取引高は14%減の2730億ドル。年初来の平均は1日当たり3320億ド ルとなっている。

米消費者マインド指数によると、1年後のインフレ期待値は11月 に2.6%と、10月の2.9%から低下した。5年後のインフレ期待値 は2.6%と、2002年9月と並ぶ最低だった。

ブラード総裁の発言

ブラード総裁はセントルイスで、「連邦公開市場委員会 (FOMC)は、政策金利が来年上昇する可能性が高く、その正確なタ イミングは今後数四 半期のマクロ経済データに左右されるとの認識を 示している」と指摘。 「低いインフレ率は正常な水準をやや下回る政 策金利を示唆する可能性 がある一方、低インフレの効果はゼロ金利制 約の中にとどまることを正 当化するほど大きくはない」と続けた。

商務省が発表した10月の小売売上高(速報値)は、季節調整済みで 前月比0.3%増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想中央値は0.2%の増加だった。

原題:U.S. Yield Curve Flattens as Reports Bolster Speculation on Fed(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE