米国債:3日ぶりに上昇、低インフレが継続との観測で

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13日の米国債は3日ぶりに上昇し た。米金融当局による利上げが近づいている中、インフレは引き続き抑 制されるとの観測が広がった。

午後に入り30年債の入札(160億ドル)が実施され、需要が平均値 を下回ると米国債は上げ幅を削った。この日の原油先物相場は4年ぶり の安値に下落。消費者物価の上昇が抑制され、金融当局が予想以上に早 期に利上げすることはないとの見方につながった。

GMPセキュリティーズの債券戦略担当ディレクター、エイドリア ン・ミラー氏は「成長が疑問視されている時はインフレをあまり懸念し なくてよい。こういう時に長期債の投資妙味が増す」と述べ、「国債相 場は原油相場に連動しており、この動きは続くとみている」と指摘し た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下して3.07%。同年債(表面利率3.125%、2044年8月償 還)価格は21/32上げて101 1/32。10年債利回りは3bp下げ て2.34%。

利回り格差

3年債と30年債の利回り格差は2009年以来の最小付近となった。こ の日の格差は210bp。10月には206bpと、2009年1月以来の最小を記 録した。過去5年間の平均値は288bpとなっている。

米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチのMOVE指数は4日続けてほぼ変わらず。この日は67b pだった。10月15日には101bpと、2013年9月以来の高水準を記録し た。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPでの米国債 取引高は20%増の3160億ドル。年初来の平均は1日当たり3330億ドルと なっている。

ロンドンの北海ブレント原油はバレル当たり77.83ドルと、2010年 9月以来の安値に下げた。この日の米株式市場ではS&P500種株価指 数が0.4%上げた後、0.4%下落する場面もあった。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「株価下落が米国債 の買いを集めた」と指摘。「この日は原油価格が下げた。インフレ圧力 が見られず、当局は金融政策の正常化に時間をかけるとみられる。それ が米国債にとっては若干の支援材料だ」と続けた。

10年債と同年限インフレ連動債(TIPS)の利回り格差は、189 bp。10月には183bpと、2013年6月以来の水準まで縮小した。

入札結果

財務省が実施した30年債入札の結果によると、投資家の需要を測る 指標の応札倍率は2.29倍で、5月以来の最低。過去10回の平均値は2.46 倍だった。

最高落札利回りは3.092%。入札直前の市場予想は3.089%だった。 前回入札(10月9日)の最高落札利回りは3.074%で、2013年5月以来 で最も低い利回りだった。

財務省は20日に10年物インフレ連動債の入札(規模130億ドル)を 実施する。

ブルームバーグ・ニュースが7日から12日にかけて行った調査によ ると、10年債利回りは年末時点で2.5%と予測されている。今年1月時 点の予測では3.44%だった。年末時点の30年債利回りの予想は3.2% と、1月の4.25%から下げている。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によると、米商務省 が14日発表する10月の米小売売上高は前月比0.2%増となっている。9 月は0.3%減少だった。

原題:Treasuries Rise First Time in 3 Days on Low-Inflation Prospects(抜粋)

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