NY外為:ドル対ユーロで下落、原油安で米低金利継続見込む

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ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが対ユーロで下落。原油価格の下落で米国のインフレ圧力が弱まり、 金融当局に利上げ開始を待つ余裕が生まれるとの観測が広がった。

原油相場は4年ぶり安値に下落。14日発表される10月の米小売売上 高では小幅の伸びが予想されている。ニューヨーク連銀のダドリー総裁 は、性急な利上げは遅過ぎる場合よりも経済へのリスクが大きいとの認 識を示した。ポンドは約1年ぶり安値に下落。不動産市場の減速が手掛 かり。ルーブルも値下がり。欧州連合(EU)はロシアに対する追加制 裁を検討している。

みずほ銀行のストラテジスト、シレーン・ハラーリ氏(ニューヨー ク在勤)は「原油が値下がりしており、市場のハト派トーンにも若干影 響している」と指摘。「市場はあすの小売売上高待ちの状況だ。市場参 加者はドル上昇の見通しを確認するか、その見通しを反証する方法を見 つけようとしている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで前日比0.3%安 の1ユーロ=1.2477ドル。対円では0.2%上げて115円77銭。ユーロは対 円で0.6%上昇し1ユーロ=144円43銭。

原油市場では、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先 物12月限が前日比2.97ドル(3.85%)安の1バレル=74.21ドルで終 了。終値ベースで2010年9月21日以来の安値となった。

ドル・円相場

ドル・円相場では、日中の高値と安値の差を考慮するアベレージ・ トゥルー・レンジ(ATR)と呼ばれるテクニカル分析指標の14日間平 均は1.01に低下。7日には1.27と、2013年7月以来の高水準に達してい た。円は11日に1ドル=116円10銭と、07年以来の安値を付けた。

日本経済新聞は、日本政府が消費税引き上げを延期する方向で最終 調整すると報じた。

BNPパリバの為替ストラテジスト、マイケル・スネイド氏(ロン ドン在勤)はリポートで、ドルは対円で上昇を続けるとの見通しを示 し、115円を下回る動きがあれば買いの好機だと指摘した。

スネイド氏は「1ドル=115円を割り込んでドル安となる場面があ れば、対円でのドルのロングを積み上げる好機になるとみている。輸入 企業はヘッジを増やし、日本の資産運用者は年金積立金管理運用独立行 政法人(GPIF)のポートフォリオ変更を受けて外国資産を買い入れ ると予想される」と記した。

ルーブル、ポンド

ルーブルは対ドルで1.6%安の1ドル=46.7030ルーブル。下落率は 主要31通貨中で最大。

EU加盟国と米国は13日にブリュッセルで会合を開き、ウクライナ 情勢に関連しロシアの個人もしくは経済全体に追加制裁を実施するかど うか協議している。事情に詳しい複数の外交官が明らかにした。

ポンドは対ドルで0.4%安の1ポンド=1.5711ドル。一時1.5694ド ルと、13年9月10日以来の安値を付けた。イングランド銀のブロードベ ント副総裁(金融政策委員会メンバー)は、英経済におけるディスイン フレ傾向は「しばらく続く」との見通しを示した。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース (CIBC)の為替戦略責任者、ジェレミー・ストレッチ氏(ロンドン 在勤)は「景気減速の兆候がやや見られるほか、特にユーロ圏を中心と する厳しい国外情勢が短期的にポンドに下振れ圧力となる可能性があ る」と分析した。

原題:Dollar Falls on Bets Oil Slide Gives Fed Room to Keep Rates Low(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate、Lucy Meakin.

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