【今日のチャート】円は1990年代の介入水準まで下落も、125-130円へ

ドル高・円安の進行を止める日米の 金融政策の抜本的な転換は当面見込めないとし、ドル・円相場は日本 が1990年代にドル売り・円買い介入を行った際の1ドル=125-130円程 度まで達する可能性があるとの見方が市場で出ている。

今日のチャートは、ドル・円が、政府・日本銀行によるドル売り・ 円買い介入(黄色)が行われた90年代当時の水準を下回っていることを 示した。91年、92年、97年、98年の介入はいずれも125円を超えた水準 で実施された。金融政策動向への感応度が高い2年債利回りの日米格差 は、足元で2011年4月以来の水準付近まで拡大。ドル・円は今週、07 年10月以来の高値となる116円10銭を付けた。

プレビデンティア・ストラテジーの山本雅文代表取締役は、ドル 高・円安を止めるには金融政策の転換が必要だが、「日銀は円安政策を 取ったばかりだし、FRB(米連邦準備制度理事会)もドル高になるこ とは分かっていながらタカ派化している」と指摘。経済指標も含めドル 高・円安の悪影響が顕在化するには時間がかかるとし、「そういう意味 では数カ月、10円分ぐらい」のドル高・円安が進む余裕はあると語る。

日銀はFRBが資産購入プログラムの終了を決めた2日後の先月31 日、長期国債などの買い入れを拡大し、マネタリーベースの目標額を従 来の年間約60兆-70兆円から約80兆円に相当するペースに引き上げる追 加金融緩和を決定。黒田東彦総裁は先週、デフレから脱却するために 「できることは何でもやる」と言明した。

米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉報告によると、ヘッジフ ァンドなど大口投機家の対ドルでの円の売り越し枚数は4日時点で7 万1651枚。9月には12万878枚と1月以来の水準まで膨らんでいた。

日銀で為替介入に従事した経験を持つ山本氏は、「主要通貨ペアで はドル・円が最も強弱のコントラストが強い。かつ、抜本的な政策対応 もすぐに出てこないとすると、投機的なターゲットになりやすい」と指 摘。「当局が政策対応をするための情報がそろうまでの間隙を突く形」 で、ドル・円が125-130円までオーバーシュートする可能性はあるとみ ている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE