「2人がかり」でやっつけよう-トレーダーの通信記録

トレーダーらは自分たちのグループ を「カルテル」と呼び、市場を「出し抜く」ために協力、うまく行った 時はお互いをたたえ合っていた。監督当局が12日公表した通信記録から 分かった。

「ユーロがたくさんあるんだけど」とJPモルガン・チェースの為 替トレーダーがある日の午後3時51分にシティグループのトレーダーに メッセージする。1分後には「ダブルチーム(バスケットボールなどで 1人の相手を2人で妨害するプレー)をしよう」という書き込み。

2008年から4年間の数十件におよぶこうしたチャットが12日、当局 によって公開された。当局はこの日、外国為替市場の指標操作をめぐる 調査で第一陣の和解に達した。米シティとJPモルガン、英ロイヤル・ バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)とHSBCホール ディングス、スイスのUBSなどが制裁金の支払いに合意した。銀行は 内部管理の強化に取り組んできたとし、このような行為をもはや容認し ないとのコメントを発表した。

トレーダーたちは誰をチャットに参加させるかを相談して決め、資 産運用者らに最も重視される為替レートの指標であるWM/ロイターの フィクスが決まるロンドン時間午後4時の直前に、自分たちのポジショ ンについて他社のディーラーらとあけっぴろげに話し合った。この時間 は相場の動きが特に激しく、他社の顧客の注文状況を知ることは有用 だ。

守秘義務違反とチャットルームの監視の不備が、当局が約1年前に 開始した外為市場調査の中心だった。

別の対話では、シティとJPモルガン、UBSのトレーダーらが4 人目を仲間に入れるかどうかを相談している。UBSのトレーダーが朝 7時49分に、「今のままでいいかな、情報とかリスクの点で」と問い掛 けた。1分後にJPモルガンのトレーダーが、新メンバーがグループの 利害を最優先するかを確かめようとする。「デスクのほかの奴らやニュ ーヨークの連中にしゃべったりしないかな」。「ああ、それが一番大事 なところさ。市場の間抜けたちに知られたくないからな」とシティのト レーダー。さらに、「自分の支店の仲間たちにも秘密にできるかな」と 付け加える。

こうした対話では隠語や俗語が多用されており、当局は注釈を付け ている。当局はロンドン銀行間取引金利(LIBOR)操作の摘発でも 同様のチャットの記録を利用。銀行はこの1年で複数企業から複数のト レーダーなどが参加するチャットを禁止している。

ACI金融市場協会のプレジデント、マーシャル・ベイリー氏は 「結局のところ、市場参加者個人個人の問題だ」と述べた。

原題:‘Lets Double Team It,’ FX Traders Say in ‘Cartell’ Transcripts(抜粋)

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