NY外為:ドルが対ポンドで約1年ぶり高値-円は値上がり

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ニューヨーク外国為替市場ではドル がポンドに対して約1年ぶり高値に上昇。米金融当局が利上げの準備を 進める一方、イングランド銀行(英中央銀行)が成長率見通しを下方修 正したことが背景にある。

ドルはユーロに対して値上がり。欧州中央銀行(ECB)の政策委 員会メンバー、バイトマン・ドイツ連邦銀行総裁はインフレが長期にわ たり低水準にとどまるとの予想を示した。円は対ドルで7年ぶり安値か ら上昇。安倍晋三首相が早期衆院解散・選挙を検討しているとの観測に 水を差す発言が日本の当局者から出た。ニュージーランド(NZ)ドル は上昇した。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は「これで英国の利上げ が一段と先送りされると見られ、米国が列の先頭にいる状況のようだ」 とし、「米経済の回復で、米金融当局が利上げの先頭に立ち続けるだろ う」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはポンドに対し前日比0.9% 高の1ポンド=1.5779ドル。一時1.5776ドルと、2013年9月以来の高値 を付けた。対ユーロでは0.3%上げて1ユーロ=1.2438ドル。

円は対ドルで0.3%高の1ドル=115円49銭。対ユーロでは0.6%上 げて1ユーロ=143円64銭。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.2%上げて1094.19。

解散・総選挙、消費増税

円は主要16通貨の大半に対して値上がり。前日は一時1ドル=116 円10銭と、07年10月以来の安値を付けた。ブルームバーグ・ニュースが アナリスト50人余りを対象に実施した調査の中央値では、年末まで に112円が見込まれている。1カ月前の時点では109円と予想されてい た。

菅義偉官房長官は定例会見で、解散は総理の専管事項で言うべき立 場ではないとし、自身は選挙準備は全くやっていないと話した。また消 費増税延期の一部報道について、国内総生産(GDP)1次、2次の速 報値を見定めたいことに変わりはないと述べた。この発言に反応し、円 は上昇した。

その後、麻生太郎財務相は、消費増税の先延ばしが決まったわけで はないと発言した。

三菱東京UFJ銀行の通貨ストラテジスト、リー・ハードマン氏は 「最大の注目点は安倍首相が衆院解散・総選挙実施と消費増税先送りを 発表するかどうかだ」と指摘。「前夜にはそうした観測が強まっていた が、当局者が水を差す格好となった。当社としては可能性は高まってい るとみている。解散総選挙・消費増税延期となれば、この先の円の下振 れリスクが高まる」と加えた。

英成長率予想

カーニー総裁率いる英中銀は12日公表の四半期物価報告で、国内総 生産(GDP)成長率が2015年は2.9%、16年は2.6%と予想。8月時点 ではそれぞれ3.1%、2.8%と見込んでいた。

ブルームバーグ相関加重指数によれば、ドルは過去1カ月間 に1.9%上昇。ポンドは0.2%下げ、ユーロは0.2%上げている。

原題:Dollar Climbs to One-Year High Versus Pound on Rate Outlook(抜粋)

--取材協力:小宮弘子、Netty Ismail、Kevin Buckland、Lucy Meakin.

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