究極のベストミックスETFに1日で1160億円-度肝抜くペース

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米イリノイ州ホイートンに拠点を置 く資金運用会社が、上場投資信託(ETF)における信用力と投資利益 の究極のベストミックスを発見したようだ。

ファースト・トラスト・アドバイザーズの「エンハンスト・ショー ト・マチュリティー・ファンド」には先週、1日だけで10億ドル (約1160億円)が流入し、8月の運用開始後に集まった資金は17億ドル に達した。ブルームバーグが集計したデータによれば、アクティブ運用 型の債券ETFのうち運用開始後の3カ月で10億ドルを集めたのは、米 パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の「ト ータル・リターンETF」を除けば、このエンハンスト・ショート・マ チュリティー・ファンド以外には存在しない。

ETFの調査・分析会社ETFドット・コムのデーブ・ナディグ最 高投資責任者(CIO)は「このETFが資産を増やすペースの速さに 度肝を抜かれる。短期金融市場と同等の役割を果たし、資金の一時的な 置き場所になっている」と指摘。ファースト・トラストのシニア・バイ スプレジデント兼ETFストラテジスト、ライアン・イサカネン氏も 「われわれが知るETF資産の拡大のペースとしては最も速い」と話 す。

ファースト・トラスト(運用資産額1010億ドル)はシカゴから約26 マイル(約42キロ)離れたホイートンを拠点とし、同社が運用する ETFに投資家が引き寄せられている。ボラティリティー(変動性)が 金融市場全般で高まった10月は安全な投資先に資金を逃避させる動きが 加速した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数のデータに よれば、残存期間が1年から3年の米国債の相場は同月に0.27%高 と、2011年8月以来で最も上昇した。

逆説的な人気

残存期間3年未満の投資適格債を中心に投資することを目指すファ ースト・トラストのETFは、「PIMCOエンハンスト・ショート・ マチュリティー・ファンド」(運用資産額36億ドル)に類似する投資戦 略を採用している。だがナディグ氏によると、ファースト・トラストの ETFの方がリスクが高めの債券を購入する傾向が強いようだ。

ファースト・トラストが資金の約5%を振り向ける「シニア・ロー ンETF」(同2億1870万ドル)の保有資産には、ジャンク(投機的格 付け)ローンも含まれている。

同社の新しいETFは運用開始から今月10日までのリターンがプラ ス0.06%にとどまっており、さほど刺激的な数字ではない。しかし、世 界経済の成長が減速する中で安全な投資先を求め、なおかつ米国のゼロ 金利政策が6年続く状況で利回りを上乗せしたい投資家の心をつかん だ。別の言い方をすれば、安全は望むが、投資利益を全く生まないほど 過度な安全は望んでいないことを意味し、この2つを同時に満たすのは 決して生易しいことではない。

原題:Right Bond Mix Found Outside of Chicago as ETF Luring Money Fast(抜粋)

--取材協力:Eric Balchunas.

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