米財政:中間選挙境に一転、経済の追い風に-昨年とは大違い

4日投開票が行われた米中間選挙を ほぼ境として、連邦レベルから州、市町村に至る同国の財政運営が経済 への追い風に変わりつつある。

セントルイスに拠点を置くマクロエコノミック・アドバイザーズ は、連邦と州、市レベルの政府予算について、昨年10-12月(第4四半 期)の成長率を全体で0.9ポイント押し下げたのに対し、今年10-12月 期は逆に0.4ポイント押し上げるとの推計を示した。

こうした財政状況の転換は既に4日の選挙の前の段階から準備が整 っていたものの、投票結果がその勢いを強める形となった。同時に行わ れた住民投票で新たな地方債発行を認められた市町村が調達資金を歳出 に回すと見込まれるほか、連邦議会でも共和党が国防予算の拡大を目指 しているためだ。

ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのエコノミスト、ジム・オ サリバン氏は「財政的な歯止めがなくなったことが、景気加速の主因だ と」と話す。

10-12月(第3四半期)の米実質国内総生産(GDP)速報値は、 軍事関連支出の増大を背景に、年率で前期比3.5%増となった。4-6 月(第2四半期)の4.6%増と合わせ、2四半期ベースでは2003年7 -12月(下期)以降、最も好調だった。

政府レベルでは、解雇ではなくむしろ新規採用が進んでおり、財政 事情の変化は労働市場の改善にも寄与している。こうした状況を背景 に、連邦準備制度は来年、景気拡大を損なう可能性を憂慮せずに利上げ を開始できることを意味すると、オサリバン氏は語った。

その米連邦準備制度理事会(FRB)自体も、10月29日に公表した 連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、景気抑制の一因としていたそ れまでの財政政策への言及部分を削除し、情勢の転換を認めている。

クレディ・スイス・セキュリティーズUSAの米経済調査担当ディ レクター、ダナ・サポータ氏は、財政面の逆風は「14年に和らぎ、15年 にはおおむね中立的ながらも、どちらかといえばやや追い風となるだろ う」との見方を示した。

原題:Budget Blues Fade as U.S. Drag Vanishes After Election: Economy(抜粋)

--取材協力:William Selway.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE