為替変動めぐる投資家ガイド-日本の通貨当局者発言から読む政策意図

円ドル相場は先週、一時115円台と 7年ぶりの円安を記録し、政策当局者には記者団や国会議員らから質問 が相次いでいる。

政策当局者は、現在の円安の良い面と悪い面をはかりにかけている ところだが、為替変動に対する政策当局者の懸念の度合いを、過去の発 言を基に類型化して以下にまとめてみた。

藤井裕久元財務相は先月、急激な円安の進行に伴い政府・日銀が円 買い介入に踏み切る選択肢もあるとの認識を示したが、安倍晋三政権 は、円安をもたらしている日銀の異次元緩和を支持する姿勢を一貫して 示している。

日本が最後に円買い介入を実施したのは1998年。最後の円売り介入 は2011年。もちろん、投資リターンの過去のパフォーマンスが将来の結 果を保証するとは限らないのと同様に、政策当局者も言い回しを変える ことは常にあり得る。

--為替変動が多少見られる場合: 「相場についてはコメントしない」 「市場動向に一喜一憂しない」

--為替変動が続く場合: 「為替相場は安定的に推移するのが望ましい」 「相場は日本経済のファンダメンタルズを反映するのが望ましい」

--為替変動を警戒し始めた場合: 「市場動向を注視している」 「市場動向を注意深く見守っている」 「市場動向を大きな関心を持って注視している」

--さらに為替変動が増大した場合: 「相場の急激な変動は望ましくない」 「経済のファンダメンタルズを反映していない相場は望ましくない」 「為替の行き過ぎた変動は日本経済に好ましくない/悪影響を与える」

--当局者が為替変動に一段と不快感を抱くようになった場合: 「相場は経済のファンダメンタルズを反映していない」 「円相場の動きは行き過ぎている/一方的だ」

--変動が激しくなった場合には「明らか」が使われることも: 「相場の動きが経済のファンダメンタルズを反映していないことは明ら かだ」 「相場の動向は明らかに行き過ぎている/一方的だ」

--介入への警告を発する場合: 「行き過ぎた相場の動きに対してはあらゆる措置を排除しない」 「行き過ぎた/投機的な相場の動きに対しては断固たる措置を取る用意 がある」

-‐共同取材 氏兼敬子

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