日経平均終値で7年ぶり1万7000円回復、好業績と円安受ける

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東京株式相場は反発し、日経平均株 価は終値で約7年ぶりに1万7000円を回復した。日米企業の業績好調が 買い安心感につながり、精密機器や非鉄金属株を中心に幅広い業種が上 昇。消費税率再引き上げの先送りに伴う早期の衆院解散・総選挙の観測 も広がり、小売や食料品など内需関連株も買われた。

TOPIXの終値は前日比15.10ポイント(1.1%)高の1375.21、 日経平均株価は343円58銭(2.1%)高の1万7124円11銭。TOPIX は2008年6月以来、日経平均は07年10月以来の高値水準。

大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、日米好決 算や円安が株価上昇の背景にあり、増税延期観測についても「今は何が 出ても好材料、という地合いになっているので、オーバーリアクショ ン」との見方を示した。

前日の米国株は、S&P500種株価指数が最高値を更新。利益が予 想を上回った食品会社ディーン・フーズが急伸し、高級住宅建設大手の トール・ブラザーズも売上見通しが市場予想を上回り、住宅建設株の上 昇を主導した。一方、米国時間10日午後に行われた米3年債入札は、投 資家の需要を測る指標の応札倍率が3.18倍と、過去10回の平均値(3.31 倍)を下回った。景気回復に伴い、米金融当局が来年利上げを実施する との確信を市場参加者が強めている証左の1つとなった。

きょうのドル・円相場は午後になって円安基調が強まり、一時1ド ル=115円35銭までドル高・円安が進行。前日の東京株式市場の終値時 点は114円14銭だった。

解散風、東アジア情勢好転の兆し

きょうの日本株は反発して始まり、堅調に午前の取引を終えた後、 午後に先物の上昇に連れて上げ幅を拡大させた。日経平均は一時379円 高の1万7160円と、日本銀行の追加金融緩和を受けて間もない4日に付 けたことしの日中高値(1万7127円)を更新。海外株高や円安、好業績 評価の動きに加わったのが、消費税再増税の延期観測だ。

東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「解散・総選挙の話が現実 味を帯びてきている」とし、今後の動向は定かではないが、「消費税増 税が延期になれば、株式市場には良いストーリー。恐る恐る織り込み始 めている」と話した。

安倍晋三首相が来年10月からの消費税率10%への再引き上げを先送 りする判断をした場合、早期の衆院解散に踏み切るのではないかとの観 測が与野党内に浮上している。首相は否定しているが、11日付の読売新 聞朝刊は早ければ18日前後に解散を表明、衆院選は12月14日投開票を軸 に調整していると報じた。

また、昨日の日中首脳会談開催に続き、年内に日中韓政府が外相会 談、首脳会談開催を来年1月に視野に入れていると日本経済新聞が11日 付夕刊で報道。東アジア関係の改善期待も広がってきている。大和住銀 の門司氏は、「日中韓関係はウイン・ウインの逆の状況になっている。 こうした対話が再開されることは当然プラス」と言う。

東証1部33業種は精密、不動産、小売、空運、情報・通信、食 品、、非鉄、その他製品、建設、その他製品など30業種が上昇。鉱業と ゴム製品、石油・石炭製品の3業種は安い。精密では、今期利益計画を 上方修正したシチズンホールディングスが急騰。非鉄では業績計画増額 の住友金属鉱山が高く、食品では商品を値上げする江崎グリコが上げ た。

売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、ファーストリテイ リング、KDDI、富士重工業、富士フイルムホールディングス、ファ ナック、三菱地所、セブン&アイ・ホールディングスも上昇。小幅なが ら上期営業増益を確保した日揮は午後に急伸した。これに対しホンダ、 ブリヂストン、富士通、前日急騰したディー・エヌ・エーは安い。東証 1部の売買高は24億1255万株、売買代金は2兆5475億円。上昇銘柄数 は1139、下落は573。

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