日中首脳会談:修復へステップ、タンゴは一人では踊れず反転も

安倍晋三首相と習近平国家主席によ る初の正式な日中首脳会談は、相互不信を水に流して経済的利益につな げる関係修復に向け、両国がためらいがちに踏み出したことを意味する

2年半年ぶりの日中首脳会談は10日、ぎこちない握手で始まった。 領土問題および歴史認識をめぐる相違を乗り越えるには、大きな課題が 残されている。

オーストラリア戦略政策研究所のシニアアナリスト、ベン・シュリ ーア氏は電話取材に対し、「お互いを疎んじ対立しているのは事実では あるが、それでも協力できるようになるための長期的な仕組みが作られ るかもしれない」と期待を表明した。

中国が日本を追い抜いて世界2位の経済大国となり、安倍政権は日 本にとって最大の貿易相手国である中国との関係改善を目指している。 中国から日本への観光客は増えているものの、日本からの対中投資は今 年上期に半減しており、世論調査ではお互いへの反感が強まっているこ とが示されている。

シュリーア氏は「東アジアで力を強める中国に対し、ある程度道を 譲る必要があることを日本は知っている。一方で中国は日本がこれから も有力な経済国であり続けることを分かっている」と指摘した。

安倍氏が2012年12月に首相に就任して以来初の訪中となったアジア 太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、日中首脳会談は実現し た。会談の時間は約25分。テレビで放送された会談前の映像によれば、 両首脳はほとんど目を合わせることがなく、表情は固かった。

英ノッティンガム大学中国政策研究所の上級研究員、スティーブ・ ツァン(曽鋭生)氏は「タンゴは一人では踊れない。それにこれまでの 成果が反転するリスクも完全に無視できない」と述べた。

原題:Xi Takes First Step With Abe to Mend Ties That May Benefit Both(抜粋)

--取材協力:Keith Zhai、Rosalind Mathieson.

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