NY外為:ドルが上昇、ボラティリティは低下

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ニューヨーク外国為替市場ではドル が再び堅調となり、主要7カ国通貨のボラティリティ(変動性)は約1 年ぶりの高水準から低下した。先週の外為市場では米労働市場の軟調示 唆を受けて、ドルが2009年4月以降の高値から下げていた。

ドルは対ユーロで下げを埋めた。米連邦準備制度理事会(FRB) が発表した10月の労働市場情勢指数を好感した。先週7日に発表され た10月の米雇用統計では、賃金の伸びが予想に届かなかった。ユーロは 主要31通貨の大半に対して軟調。欧州中央銀行(ECB)は先週、バラ ンスシートを拡大する方針を再確認するとともに、資産購入を拡大する 準備があると表明した。ルーブルは続伸。ロシア中銀は投機を排除する ため通貨供給を制限する考えを示した。

ステート・ ストリート・グローバル・アドバイザーズの為替管理 責任者、コリン・クラウノーバー氏は電話取材に対し、「先週木曜と金 曜はECBや米雇用者数など、消化するべき材料が大量にあった」と指 摘。「実際に売り浴びせが起きたのには驚いたが、それも今では持ち直 しつつあるようだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、JPモルガン・チェースのG7ボ ラティリティ指数は7.80%に低下。6日は2013年10月以来の最高を付け ていた。

ドルは対ユーロで0.3%高い1ユーロ=1.2421ドル。ドルは対円 で0.2%上昇して1ドル=114円86銭。7日には115円59銭まで上げ、07 年11月以来の高値を付けていた。

ルーブル、ドル円見通し

対ドルでは主要31通貨の中で、ロシア・ルーブルが最も上昇した。 ロシア中銀のナビウリナ総裁は、中銀が提供するルーブル建て流動性の 一部が「外為市場でのゲームに使われている」と指摘。一時的に流動性 供給を制限すると述べた。ルーブル下落は行き過ぎとのロシア当局者発 言にプーチン大統領も加わった。

11日には日本の9月国際収支が発表される。

バンク・オブ・アメリカは日本銀行の追加緩和と年金改革を指摘 し、対円でのドル相場見通しを引き上げた。15年3月末のドル相場見通 しを従来の110円から114円に、15年末を115円から120円に上方修正し た。

円は対ユーロで一時0.2%下げた後、ほぼ変わらない水準まで戻し た。ユーロは対ドルで一時0.4%上昇した後に上げを消した。

ドル高トレンド、労働市場情勢指数

BNPパリバの外為トレーディング責任者、ピーター・ゴラ氏(ニ ューヨーク在勤)は電話取材に対し、「不安定な一日だった」と指摘。 「ドル高のトレンドは今も変わらないため、押し目では買いが入るだろ う」と述べた。

先週のドルはほぼ5年半ぶり高値に達した。主要10通貨に対するド ルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はこの日0.3%高 い1094.22。7日は0.6%下げて、10月15日以来の大幅な下落となってい た。

FRBが10日発表した10月の労働市場情勢指数の変化率は4ポイン トの上昇だった。前月は4ポイント上昇と、速報値の2.5ポイント上昇 から上方修正された。

ドルはこの1カ月間で2.2%上昇し、ブルームバーグ相関加重指数 が構成する先進10カ国の通貨の中で最も上昇。最も下げたのは円 で4.9%下落。ユーロは0.3%上昇した。

原題:Currency Volatility Declines as Dollar Rebounds; Ruble Advances(抜粋)

--取材協力:Kevin Buckland、Netty Ismail、Lucy Meakin.

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