金融緩和の不都合な側面、エラリアン氏やノワイエ総裁ら指摘

チープマネーは資産運用者の間で魅 力を失いつつあり、中央銀行の総裁ですらも低金利のデメリットを警告 している

フランス銀行(中央銀行)が7日にパリで主催した会議では、6年 に及ぶ金融緩和の不都合な側面が話題となった。会議には米連邦準備制 度理事会(FRB)のイエレン議長や日本銀行の黒田東彦総裁、米資産 運用会社ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者 (CEO)、独保険会社アリアンツのモハメド・エラリアン氏など中央 銀行当局者や投資家が出席した。

金融緩和の不都合な側面として、景気てこ入れを求める政府への圧 力軽減をはじめ、貯蓄者の苦痛、金融市場の過度な流動性依存、緩和引 き揚げの際にボラティリティが高まりやすくなったことなどが指摘され た。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) の前CEOで現在はアリアンツのアドバイザーを務めるエラリアン氏 は、「中央銀行の負担が重過ぎる世の中になっている」と発言。「これ は旅であり、目的地ではない。もし旅があまりに長く続けば、中銀は解 決策の一部という存在ではなく、問題の一部という存在になりかねな い」と述べた。

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー、仏中銀のノワイエ総 裁は「中央銀行だけが行動していると思われている」と指摘。「超低金 利の決定的リスクは、政府が困難ながら必要な選択をせずに借り入れを 続けられるとの錯覚に安住し、構造改革の実施を永久に先延ばしするこ とだ」と続けた。

一方、黒田総裁は日銀だけが行動しているわけではないと指摘。日 本政府は約束した取り組みを成功させるために、措置を講じていると述 べた。

成長低迷

ブラックロックのフィンクCEOは、低い借り入れコストは貯蓄者 を苦しめ、年金口座の十分なリターンに必要なリスクを取れない状態に しており、従って景気拡大が損なわれていると指摘。

フィンク氏は「貯蓄者は銀行口座や短期債にお金を預け過ぎてい る」と説明。これが「世界中で成長や消費の低迷に拍車をかけている」 と述べた。

原題:Fink Joins El-Erian Highlighting Cost of Easy Central Banks (1)(抜粋)

--取材協力:藤岡 徹、Ben Priechenfried、Matthew Boesler.

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