三菱商など4社増益、資源逆風下で非資源伸ばす、商社決算

総合商社5社の2014年4-9月期連 結決算(国際会計基準)が6日、出そろった。石炭や鉄鉱石価格が一段 と下落するなど資源事業で各社苦戦する中、非資源分野の利益を伸ばし て三菱商事など4社が増益となった。資源事業で減損損失を計上した住 友商事は赤字に転落した。

同日決算を発表した国内商社最大手、三菱商の純利益は前年同期 比15%増の2551億円だった。露サハリンやマレーシアでの液化天然ガス (LNG)事業からの配当金が増えたほか、高級スーパー、成城石井株 の売却益を計上するなど国内でのプライベートファンド事業が好調だっ た。畜産事業での豚肉の販売価格上昇が寄与した生活産業部門も伸び た。

会見した内野州馬・最高財務責任者(CFO)は「資源事業はボラ ティリティの高い要素があり、安定的な非資源が支える。資源と非資源 のバランスの取れた収益構成が出来上がっている」と述べた。非資源分 野の純利益は過去最高となり、通期計画に対する進ちょく率は64%に達 した。「下期には例年探鉱費用の増加が見込まれるほか、資源関連の市 況が低迷していることを踏まえた」として通期予想は据え置いた。

同第2位三井物産の純利益は同9.3%増の2227億円。LNG事業か らの受取配当金が増えたほか、海外での独立系発電(IPP)事業など が好調だった機械・インフラ部門が伸びた。

同3位伊藤忠商事はプラント関連事業や自動車関連取引が好調だっ た機械部門などが伸び、同5位丸紅も穀物取引が好調だった食料部門や 携帯電話販売子会社の利益貢献など、非資源分野の利益を伸ばした。資 源分野の落ち込みを補い、伊藤忠の非資源分野の純利益は過去最高、丸 紅は全体の純利益で最高益を計上した。

伊藤忠の岡藤正広社長は同日開催した投資家向け決算説明会で、同 社の利益は下期に偏重する傾向があるとして通期計画に対する純利益の 進ちょくが5割を超えたことは「非常に順調」と指摘。通期計画の3000 億円については「よほどのことがない限り達成できる」と語った。

同4位住友商は米シェールガス事業と豪石炭事業で1673億円の減損 損失を計上したことが響き、1996年以来の赤字となった。資源関連の減 損では丸紅がカナダ石炭事業で110億円、伊藤忠が米シェールオイル・ ガス事業で50億円をそれぞれ計上した。

資源分野の減損の可能性について三菱商の内野CFOは「金属資源 分野の資産はコスト優位性があり減損リスクは抱えていない」と説明。 カナダで参加する大型シェールガス開発事業についても「非常に順調に 進んでいる」と述べた。

【総合商社5社の決算一覧】
================================================================
      7-9月   4-9月  15年3月期  通期予想の
       純利益    純利益    純利益予想  進ちょく率
================================================================
三菱商事  1450( 62)    2551(15)   4000( 11)         64%
三井物産   949( 34)   2227( 9)   3800( 9 )      59%
伊藤忠    714(-13)   1522( 1)   3000( 22)         51%
住友商事  -907( --)    -384(--)   100(-96)         ---
丸紅     612( 28)  1303(17)   2200( 4 )      59%
================================================================
(注)単位は億円、カッコ内は前年同期比%、国際会計基準。
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE