エボラ熱から生還の医師、血液提供と感染懸念との闘いが使命

米国で初めてエボラ出血熱患者とし て治療を受けたケント・ブラントリー医師は、アトランタにあるエモリ ー大学付属病院を退院してから2週間後にある電話を受けた。

電話の内容は、別の医師リック・サクラ氏も感染したので、ブラン トリー氏に自身の血液を提供する意思はあるかと尋ねるものだった。

「私は、『サクラ医師の助けになるのなら何でもする』と答え た」。ブラントリー医師はノースカロライナ州で開かれたイベントで記 者団に対してそう語った。

ブラントリー氏(33)はリベリアでキリスト教系団体の医師として 勤務中に感染。防護服に身を包みエモリー大学付属病院に歩いて入院す る姿が8月2日にケーブルテレビ局で放映され、名前が知れ渡った。治 癒したブラントリー医師は、エボラ出血熱についての認識を高めること が自身の使命だと話す。西アフリカでは感染者数が1万3000人を超え、 死者は約5000人に上っている。

ブラントリー医師はその後も、抗体が含まれた自身の血液をエボラ 出血熱感染患者に提供している。回復した患者の血液の利用は治療法と しての有効性は証明されていないが、世界保健機関(WHO)は9月に 実験的治療として利用を促すと表明した。回復した患者の体内ではウイ ルスを認識する抗体が作られているため、理論上は血液の提供が患者の 治療につながる可能性がある。

エボラ出血熱への意識が高まるにつれ、ニューヨークやダラスなど の都市では警戒感が強まり、感染リスクのある人々を隔離すべきかどう かをめぐって議論が高まった。

ブラントリー医師は「感染地を訪れるボランティアたちがひどい対 応を受けたり、犯罪者のように扱われたりすれば、われわれは冷淡にな り、直ちに助ける必要のある人々に対する思いやりが失われる」と指摘 した。

原題:Ebola-Free Kent Brantly Roams U.S. to Give Blood, Fight Fear (1)(抜粋)

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