通貨ボラティリティ急上昇-日銀の追加緩和が影響

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通貨ボラティリティが約1年ぶりの 高水準に上昇している。日本銀行による予想外の追加緩和で金融市場が 荒れているためだ。

5日のドイツ銀行の通貨ボラティリティ指数は8.62%に上昇、終値 ベースで2013年9月以来最高となった。日銀の黒田東彦総裁がマネタリ ーベースを年間約80兆円に相当するペースで拡大すると表明する前日 の10月30日時点では7.12%だった。日銀の会合後にはICAP傘下の EBSの電子取引プラットホームでも取引高が急増し、今年の最高水準 に達した。

ストラテジストらは日銀の動きを受けて、欧州中央銀行(ECB) 政策委員会で金融緩和を求める圧力が強まると指摘していた。追加緩和 が実施されればユーロはスイス・フランに対してさらに弱含む可能性が あり、スイス国立銀行(中央銀行)はフラン上昇を阻止するため介入を 余儀なくされる。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は7 日に講演する予定で、米労働省もこの日に10月の雇用統計を発表する。

英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ (RBS)のアジア太平洋市場戦略責任者、グレッグ・ギブス氏(シン ガポール在勤)は「ボラティリティについて多くの可能性があるのは確 かだ。落ち着いたと言うには時期尚早だ」と語った。

通貨ボラティリティ指数は6日、ECBが追加緩和に動かなかった ことを受けて低下した。

ICAPの6日の発表によると、EBSのプラットホームを通じ た10月31日の取引高は2500億ドル(約29兆円)となり、この3年間で最 も多かった。日銀の決定を受けて「市場の変動性が極めて高くなった」 と説明した。

日銀の決定はボラティリティ上昇のきっかけとなったが、その影響 は円だけにとどまらない。円安進行が米ドル高を促し、オーストラリ ア・ドルは4年ぶり、ニュージーランド(NZ)ドルは2年ぶりの安値 となった。

原題:Volatility Soars as Bank of Japan Influence Spreads Past Yen (2)(抜粋)

--取材協力:Lukanyo Mnyanda、Andrea Wong.

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