NY外為(7日):ドル下落、米雇用者の伸びが予想下回る

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ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが下落。ドル指数は3週間ぶりの大幅な下げとなった。10月の米雇用 者数の伸びが市場予想を下回ったことが背景。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は経済成長支援や インフレ目標達成のため、中銀は「あらゆる措置を講じる」必要がある との認識を示した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は前日、必要 に応じて追加の緩和策を講じる用意があると示唆し、ユーロが週間ベー スで3週続落するきっかけとなった。ドル指数は週間で3週連続の上 昇。

USフォレックスのディーラー、レノン・スウィーティング氏(サ ンフランシスコ在勤)は電話インタビューで、「雇用統計は予想に届か なかった」と指摘。「市場は強めの数字を期待していたが、当社の見方 からすれば、これは一過性のものに過ぎず、ドルの強さは続いている」 と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.6%下げ て1091.46。10月15日以来の大幅低下となった。週間では1%上昇。

ドルは対円で0.5%安の1ドル=114円60銭。一時は115円59銭 と2007年11月以来の高値水準となった。ユーロは対ドルで0.7%高の1 ユーロ=1.2455ドル。週間では0.6%下落。円は対ユーロでこの 日、0.1%安の1ユーロ=142円73銭。

イエレン議長はパリで開かれたフランス銀行(中銀)主催のイベン トで講演し、「中銀は、経済成長支援そしてインフレ目標達成のため、 非伝統的政策も含めた利用可能なあらゆる措置を講じる準備をする必要 がある」と述べた。

ECBにメッセージ

イエレン議長は、デフレ回避のため追加の債券購入が必要かどうか を決めかねている欧州中央銀行(ECB)の政策当局者らに対し、どの ような措置も講じるべきだとのメッセージを送った。

議長は「緩慢かつ不安定な景気回復を踏まえ、支援的な政策が引き 続き必要だ」と語った。

一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)は2006年以来初となる利 上げのタイミングについて検討している。FOMCは08年以降、政策金 利を0-0.25%のレンジに据え置いている。

FOMCは先月28、29両日開催した定例会合後に声明を発表し、労 働市場が力強さを増したと指摘した上で、資産購入プログラム(量的緩 和=QE)の終了決定を明らかにした。声明では「雇用は着実に増え、 失業率は低下している」とし、「労働力の活用不足が徐々に解消されつ つある」との見解を示した。

米労働省が発表した10月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比21万4000人増加した。ブルーム バーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は23万5000人増 だった。前月は25万6000人増(速報24万8000人増)に上方修正された。

「客観的にはひどいものではない」

シティグループのG10外為ストラテジー世界責任者のスティーブ ン・イングランダー氏は雇用統計について、「予想よりも若干弱かった かもしれないが、客観的にはひどいものではない」と指摘。「これは成 長が非常に良好でありながら当局が積極的に利上げを開始するほど切羽 詰っていないことを示唆するもので、ある意味、市場が好みそうな数字 だ」と述べた。

家計調査に基づく失業率は5.8%に低下した。これは2008年7月以 来の低水準。市場予想は前月比横ばいの5.9%だった。就業率は59.2% と、09年7月以来の水準に上昇。

原題:Dollar Drops Most in 3 Weeks as Jobs Growth Trails Forecast(抜粋)

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