米国債:続落、失業保険申請が減少-ECB総裁発言にも反応

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米国債相場は続落。新規失業保険申 請件数の予想以上の減少が背景にある。

2年債利回りは1カ月ぶり水準に上昇。7日発表される10月の米雇 用統計では非農業部門雇用者数の増加幅が年初来の平均を上回り、金融 当局が来年利上げに動く根拠が強まると見られている。欧州中央銀行 (ECB)のドラギ総裁はこの日、必要に応じて追加策の準備を整える との認識を示した。これに反応し、米国債は下げを拡大した。米財務省 は来週、発行総額660億ドルの国債入札を実施する。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの債券金利責任者、トーマ ス・ディガロマ氏は「あすは雇用統計の発表があり、米国債市場には最 終的にマイナスだ。来週には国債供給がある」と指摘。「市場にはやや ネガティブな圧力が見られる」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、2年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の0.55%と、10月6日以来の高水準。同年債(表面利 率0.375%、2016年10月償還)価格は2/32下げて99 21/32。

10年債利回りは一時5bp上げて2.39%と、10月7日以来の高水 準。30年債利回りは4bp上昇し3.10%。一時3.11%と同じく10月7日 以来の高水準を付けた。

利回り格差

2年債と10年債の利回り格差は一時180bpと、ここ2週間での最 小幅に近づいた。その後は183bpに広がった。4日には179bpと、10 月17日以降で最小となっていた。年初来の最大は1月に付けた267b p。

財務省は10日に3年債(発行額260億ドル)、12日に10年債(同240 億ドル)、13日に30年債(同160億ドル)の入札を予定している。

米労働省がこの日発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整 済み)は前週比で1万件減少して27万8000件。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想中央値は28万5000件だった。また変動が より少ない4週移動平均は約14年ぶりの低水準となった。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は、雇用統計での雇用 者数の伸びが「市場のコンセンサス通りかそれ以上となることを示唆す る前向きなデータが増えた」と指摘。「われわれは平均時給に注目して いる。最終的にはそれがインフレの懸念を引き起こし、金融当局が動く きっかけを作ることになると考えられるからだ」と加えた。

ECBとドラギ総裁

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によれば、10月の非農 業部門雇用者数は23万5000人増が予想されている。前月は24万8000人増 だった。年初来の平均は22万6670人増。平均時給は前年比で2.1%増が 見込まれている。前月は2%増だった。

ECBはこの日、政策金利を過去最低水準で据え置いた。またドラ ギ総裁は記者会見で、ユーロ圏の政策当局者らは全員、景気浮揚に向け 追加策を講じることに原則的に賛成していると述べた。

フェデレーテッド・インベスターズ(ピッツバーグ)のマルチセク ター戦略責任者、ドナルド・エレンバーガー氏は「市場が期待している のは、ECBが行動を起こして量的緩和を実施するという何らかの確証 だ」と指摘。「今回の政策会議で行動を発表したわけではないが、ドラ ギ総裁のきょうの発言は、ECBがその方向に動いていることを示唆し ている」と述べた。

原題:Treasuries Decline for a Second Day Before U.S. Payrolls Report(抜粋)

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