「スイスの金を救え」国民投票、可決なら金価格上昇も

スイスには、同国が過去10年間に保 有する金の多くを売却したことに憤慨している人々がいる。これらの人 々は一部かもしれないが根強く存在する。

今月実施される国民投票でこの考えが支持を得れば、これらの人々 の存在は世界中の金トレーダーに知られるようになるだろう。

「スイスの金を救え」をスローガンとする提案はシンプルだ。スイ ス国立銀行(中央銀行、SNB)に対し、全資産の少なくとも20%を金 で保有することを義務付けるというものだ。現在は8%にとどまってい る。現行の資産残高は5220億スイス・フラン(約62兆500億円)。2019 年までに義務付けられた割合を満たすためには、SNBは少なくと も1500トン、現在の価格で約563億ドル(約6兆4500億円)相当の金を 買い増す必要がある。

米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)の推計によれば、この購入 量は年間ベースでは世界の需要の約7%に匹敵し、金価格が18%上昇す るきっかけとなる可能性がある。そうなれば、金相場の強気派にとって は強材料となる。金相場は過去2年間に32%下落している。

30日の国民投票を控え、世論調査では有権者の意見は二分すると予 想されている。SNBとスイス政府はこの動きについて、ユーロに対す るフラン上昇を食い止める取り組みを阻害するとともに、同行の地方自 治体への年間配当の減少につながると警告している。

スイスのUBSのアナリスト、ジョニ・テベス氏(ロンドン在勤) は「可決されれば大きな影響があるだろう。購入プログラムを開始すれ ば市場には実質的に継続的な買いが入ることになる」と指摘した。

原題:Gold Gains in Hands of Swiss Voters Weighing 1,500-Ton Buy (1)(抜粋)

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