タカタ:今期純損失250億円に拡大-今後の動向は予測が困難

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エアバッグ不具合に起因する自動車 のリコール問題に直面するタカタは、今期(2015年3月期)純損失が拡 大して250億円となる見通しだ。リコール問題の広がりや米国の損害賠 償請求については、今後の動向を金額で見積もることが困難とした。

タカタが6日発表した決算資料によると、今期の純損失予想は従来 比で10億円の悪化となる。4-9月の特別損失で製品保証引当金繰入額 は476億円と4-6月に比べ29億円増加したほか、和解金23億円を新た に計上。こうした特損の増大が響いた。広報担当の菱川豊裕氏による と、和解金は同社が関係したカルテルをめぐる米国の民事訴訟関連の費 用で、リコール問題とは無関係とした。

一連のリコール問題をめぐり、米国では4人の死亡との関連性が指 摘され、下院委員会が運輸当局に調査の現状に関して説明を求めるなど 関心が高まっている。今後のリコールの広がり次第で、タカタの赤字額 はさらに拡大する可能性もある。貸借対照表の負債の部では、製品保証 引当金を9月末で922億円とし、6月末に比べて34億円積み増した。

決算短信の注記事項では、リコール関連の引当金について現時点で 合理的な見積もりが可能な範囲で計上しており、見積もり額以上の負担 の有無やその金額を現時点で予測することはできないとした。今後の展 開によっては業績などに「影響を及ぼす可能性がある」という。また、 米国で損害賠償請求を受けているが、現時点では賠償の発生可能性やそ の金額を「合理的に見積もることは困難」とした。

米当局は部品交換を促す

米国ではタカタ製エアバッグを搭載した自動車での死亡事故が新た に報告され、運輸省道路交通安全局(NHTSA)がエアバッグ部品の 交換を促したことを受けて、タカタ株は10月後半以降、急落した。

タカタは10月22、23の両日に東証に提出した資料で、該当車両のほ か今後の台数変動の可能性も含めて、部品交換費用については8月に発 表した決算で製品保証引当金に繰り入れ済みで、「新たな費用発生はご く一部」としていた。

一方、タカタは今期業績予想の見直しで、売上高、営業利益、経常 利益をいずれも引き上げた。米国市場や、弱含みながら中国市場も堅調 に推移するなど、主要市場で下期も堅調に推移すると見込んでいるとい う。また、4-9月の営業外収支に為替差益38億円を計上し、4-6月 に比べ35億円の増加となり、経常利益予想を従来比で45億円増額した

新規受注

エアバッグ用インフレータ(膨張装置)の競合相手、ダイセルも同 日に7-9月の決算を発表。今期純利益予想を上方修正したが、主にエ アバッグ以外の事業の販売好調によるものとしている。

ダイセルの福田眞澄専務執行役員は大阪市内で決算発表し、タカタ 製エアバッグの不具合問題に関連して、ダイセルには現時点で、ホンダ など自動車メーカーから新しい受注の話は一切来ていないと話した。

福田氏は、仮に新規受注の話があれば対応、検討していく方針を示 したが、実際は、交換部品生産の話も来ていないとし、今後の需要増を 見込んだ設備増強については現時点で何も話がなく、「検討するのも無 駄と思う」と話した。

タカタ製エアバッグの不具合問題では、ホンダやトヨタ自動車など 世界の大手自動車会社が搭載車両の大規模なリコールを実施。米国で は、運輸省道路交通安全局(NHTSA)がフロリダ州など高湿度の地 域でエアバッグに不具合が生じる可能性が高いとして自動車メーカーに 調査のためのリコール検討を提言したほか、問題のあるエアバッグを搭 載した780万台の部品を速やかに交換するようあらためて促していた。

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