NY外為:ユーロ、2年ぶり安値-ECB総裁が追加緩和示唆

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ニューヨーク外国為替市場ではユー ロが対ドルで下落。約2年ぶりの安値となった。欧州中央銀行 (ECB)のドラギ総裁が必要に応じて追加の緩和策を講じる用意があ ると示唆し、景気刺激策への強い意欲を表明したことが売りを誘った。

ユーロは対円で6日ぶりに下落した。ドラギ総裁は記者会見で、一 部債券を購入するECBのプログラムは少なくとも2年続くと述べ、バ ランスシートは2012年初めころの水準に戻ると発言した。米新規失業保 険申請件数が予想以上に減少すると、ドルは下落分を埋めた。ポンドは 1年2カ月ぶり安値に下落した。イングランド銀行(英中銀)は政策金 利を据え置いた。ロシア・ルーブルも安い。

ステート・ ストリートの為替管理責任者、コリン・クラウノーバ ー氏は「ドラギ総裁は量的緩和プログラムを拡大する可能性が非常に高 いとみており、市場にその準備をさせようとしている。恐らく規模では なく購入する資産という意味での拡大だろう」と指摘。「ユーロの下落 は歴史的に見ると大幅ではないが、非情にきつい。じりじりと下げると 思うが、年内に1.20ドルに下落するのは難しいだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.9%安の1ユ ーロ=1.2375ドル。一時は1.2365ドルと、2012年8月以来の安値を付け た。対円では0.4%安の1ユーロ=142円57銭。一時は10カ月ぶり高値を 付ける場面もあった。円は対ドルで0.5%下げて1ドル=115円21銭。

対ユーロと対ドルではロシア・ルーブルが最も下げた。トレーダー らは介入政策を変更した中銀が許容するルーブル安の水準を探ろうとし た。ルーブルは対ユーロで2.9%、対ドルで3.7%それぞれ下げた。

ドル指数

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.6%上昇の1097.86と、終値ベースでは2009年4月以来の高 水準となった。

新規失業保険申請件数が発表されると、ドル指数は上げに転じた。 申請件数は前週比で1万件減少して27万8000件。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想中央値は28万5000件だった。

モルガン・スタンレーは6日付の顧客向けリポートで、結果論だ が、円に対する予測は「慎重すぎた」とし、「かなり近いうちに」対円 でドルが120円を試すリスクが高まっているとの見方を示した。前回120 円を付けたのは2007年7月。

ユーロは対ドルで年初来で10%安と、年間ベースで2005年以来の大 幅な下げとなっている。

ドラギ総裁

ドラギ総裁は政策金利を据え置いた後の記者会見で、政策当局者は 全員、追加策を講じることに原則的に賛成していると強調。ECBの指 導部は「ユーロ圏の中銀システム内の関連の委員会に、必要な場合に実 行する追加措置の時宜を得た準備を指示した」と述べた。

シティグループの欧州G10通貨戦略責任者、ワレンチン・マリノフ 氏はECBが「市場の期待に関連して、必要に応じた追加策への意欲を 強めているのは明らかだ」と指摘。「それはユーロにはマイナス材料 だ」と語った。

原題:Euro Falls to 2-Year Low on Draghi Stimulus Pledge; Pound Slips(抜粋)

--取材協力:Kevin Buckland、Mariko Ishikawa.

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