日本株は6日ぶり反落、金融など直近急騰業種売り-先物主導

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東京株式相場は6営業日ぶりに反 落。米国の労働指標改善や1ドル=115円に乗せた円安進行、堅調な企 業業績への評価で午前は上昇したが、短期急騰による過熱感が強い中、 午後に入り先物主導で崩れた。直近の上げが目立っていた金融セクタ ー、不動産や陸運、電力株中心に安い。

TOPIXの終値は前日比15.41ポイント(1.1%)安の1356.35、 日経平均株価は144円84銭(0.9%)安の1万6792円48銭。

ベイビュー・アセット・マネジメントの佐久間康郎執行役員は、 「短期筋の利益確定売り以外の何物でもない」とした上で、「上げがヒ ートアップし、テクニカル指標は過熱領域にきている。日本銀行の追加 緩和を受けた2日間で上昇した延長線上で、上げが続くと見ない方が良 い」と話した。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 5日に発表した10月の米民間部門の雇用者数の伸びが市場予想を上回 り、為替が円安方向に振れたことを受け、きょうの日本株は続伸して開 始。堅調だった午前の流れを受け、午後の開始直後に日経平均は一 時108円高の1万7045円まで上げた。ドル・円相場は午後に、一時1ド ル=115円52銭と7年ぶりのドル高・円安水準を更新した。

ただ、午前終了時点で日経平均の短期売買コストを示す25日移動平 均線からの上方乖離(かいり)率は9%。丸三証券の牛尾貴投資情報部 長は、「上げが急ピッチで25日線からの乖離が大きく、皆がどこかで上 げが一服すると予想していた」と指摘。欧州中央銀行(ECB)理事会 や米国の雇用統計など海外での重要イベントを控え、午後に「先物にま とまった売りが出た」ため、それを契機に一気に利益確定売りが広がっ たと言う。

下値限定の声も

もっとも、下値についても堅いとの見方が出ていた。いちよし証券 の大塚俊一投資情報部長は、移動平均から乖離を受けた短期調整の可能 性を指摘しつつ、「この先に懸念があるとすれば、12月の消費税増税の 判断。それまでは上昇基調が続くのではないか」と話す。また、需給面 でも「日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れを3倍にしたことで、 下がればサポートされる」との認識も示している。

東証1部33業種は不動産や電気・ガス、その他金融、パルプ・紙、 陸運、銀行、医薬品、倉庫・運輸など31業種が下落。下落率上位の不動 産や電気・ガス、その他金融は直近3営業日の上昇率上位で、利益確定 の動きが鮮明だったことがうかがえた。これに対し、水産・農林、繊維 の2業種は高い。東証1部の売買高は31億8648万株、売買代金は3 兆2453億円。値上がり銘柄数は345、値下がりは1418。

売買代金上位ではアイフルや三井住友フィナンシャルグループ、三 菱地所、三井物産、ソニー、三井不動産、住友不動産、オリックス、ミ ネベアが下落。半面、好決算の楽天は急伸し、業績評価の帝人やサント リー食品インターナショナル、カカクコムも高い。

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