債券先物は反発、日銀買いオペでの需給逼迫が支え-円安進行に警戒感

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債券先物相場は小幅反発。日本銀行 による国債買いオペによる需給逼迫(ひっぱく)が相場を支える格好と なった。半面、外国為替市場で円安が進行した局面では売り圧力が強ま る場面があった。

長期国債先物市場で中心限月の12月物は前日比4銭安の146円40銭 で開始。午前10時10分の日銀オペ通知前後には9銭高の146円53銭まで 上昇した。午後に入ると17銭安の146円27銭まで下落したが、取引終了 にかけて持ち直し、3銭高の146円47銭で引けた。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ3本(総額1兆5000億 円)の結果によると、残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年 超10年以下の応札倍率はいずれも前回から低下した。

SMBC日興証券の野地慎シニア金利ストラテジストは、日銀の国 債買いオペについて、「今後も同様の規模で続いていくので、一生懸命 売る必要はない」と指摘。「どうしても売りたかったら日銀がいつでも 買ってくれる」とし、新発10年債利回りの「0.48-0.485%の水準では 買い目線」だとの見方を示した。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の335回債利回りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.47% で開始。いったんは0.46%に下げたが、午後に入ると一時0.48%と10 月23日以来の高水準を付けた。その後は0.47%に水準を切り下げてい る。日銀が追加緩和を決めた10月31日には1年7カ月ぶり低水準 の0.435%まで下げた。

20年物の150回債利回りは1.255%まで上昇後、1bp高 い1.245%。30年物の44回債利回りは一時3bp高い1.53%に上昇した 後、1.52%に戻した。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、日銀買い入れ増額 に伴う、「需給逼迫がサポート要因」だと指摘。「日銀の追加緩和後の 金利変動が和らぐ過程で、超長期ゾーン中心に需要がにじみ出る」と話 していた。

きょうの東京外為市場でドル・円相場は、日銀の追加緩和以降の円 売りの流れが止まらず、一時は1ドル=115円52銭と2007年11月以来の 水準までドル高・円安が進行した。その後は114円06銭まで円が値を戻 した。

岡三証の鈴木氏は「為替相場の動向には警戒感が強い」とし、ドル 高・円安が一段と進むと、インフレ期待が高まるだけに、その場合に投 資家の債券買いは慎重になる」と話した。

SMBC日興証の野地氏は、政府要人から円安をけん制する発言が 聞かれず、円が一段安になっても不思議ではない状況だと指摘。「長い 目で見ると、長期金利の先高警戒観という連想が働きやすい」との見方 を示した。

--取材協力:赤間信行.

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