11月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが対円で7年ぶり高値、米景気見通しが明るく

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で7年ぶりの水準に上 昇。米金融当局が2006年以来で初めてとなる利上げの時期を探る中、米 国の景気堅調を裏付ける指標が発表され、ドル買いが膨らんだ。

円は主要31通貨の大半に対して下落。日本銀行の黒田東彦総裁はさ らなる緩和の手段について、長期国債の買い入れを含めて「限りがある とは思ってない」と述べた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブル ームバーグ・ドル・スポット指数は2009年4月以来の高水準で終え た。10月の米民間部門の雇用者数が予想以上に増加したことが背景にあ る。中間選挙で上院の過半数を制した共和党のマコネル院内総務は、政 治的な行き詰まりは解消可能との見解を示した。ロシア・ルーブルは最 安値を更新した。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「労働市場の改善は ここ数カ月で顕著になっており、その流れは続いている。それはドルの 地合いを強めている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.9%上げて1ドル =114円64銭。一時は114円84銭と、2007年11月以来の高値を付けた。対 ユーロでは0.5%高の1ユーロ=1.2486ドル。円は対ユーロで0.4%安の 1ユーロ=143円14銭。

ドル指数は0.5%上昇の1091.26。年初からの上昇率は7.1% と、2008年以降で最大となっている。

ルーブル、フラン

対ドルでの下げはロシア・ルーブルが中心となった。同国中央銀行 は完全な変動相場制に一歩近づいた。ルーブルは対ドルで3.1%安の1 ドル=44.9500ルーブル。一時は3.2%下落した。

円はスイス・フランに対して約30年ぶりの安値。前日比0.5%安の 1フラン=118円92銭。一時は119円20銭と1983年1月以来の安値水準と なった。

日本銀行は10月31日の金融政策決定会合で、マネタリーベース目標 額を従来の「年間約60兆-70兆円」から約80兆円に相当するペースに引 き上げた。

三菱東京UFJ銀行の通貨ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「日銀が先週、金融緩和で再び先制的な行動に出た ことで、インフレ目標に対する信認が高まったのは明らかだ。それは円 にはマイナス材料とみなされている」と語った。

黒田総裁は5日の講演で、追加緩和に踏み切ったことについて「日 銀は量的・質的金融緩和の導入当初から2%の物価安定の目標の早期実 現に強くコミットしている」と発言。さらなる緩和の手段について、長 期国債の買い入れを含めて「限りがあるとは思ってない」と述べた。

米利上げ

米連邦公開市場委員会(FOMC)は先月、雇用市場の改善を理由 に資産購入プログラムの終了を決定。8年ぶりの利上げに近づいた。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与台帳に基づく集計調査によると、10月の米民間部門の雇用 者数は前月比23万人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト 予想の中央値は22万人の増加だった。

ブルームバーグがまとめた調査によると、7日発表の10月の雇用統 計で非農業部門雇用者数は前月比23万5000人増と予想(中央値)されて いる。9月は24万8000人増と、予想の21万5000人増を上回った。

4日投開票の中間選挙の結果もドルの支援材料となった。マコネル 上院院内総務は5日、税法改正や貿易協定を推進することについて、オ バマ大統領と話し合ったことを明らかにした上で、「政府閉鎖や国家債 務のデフォルト(不履行)は起きない」と発言した。

原題:Dollar Rallies to 7-Year High as Economic Outlook Brightens(抜粋)

◎米国株:ダウとS&P500種が最高値、中間選挙や民間雇用増を好感

5日の米国株は上昇。株価指数は最高値を更新した。4日投開票の 中間選挙では、共和党が8年ぶりに上院で過半数議席を獲得した。また 朝方発表された米民間雇用統計では10月に雇用者が増加した。

アルファ・ナチュラル・リソーシズとピーボディ・エナジーを中心 に石炭株が上昇した。共和党が石炭規制に反対するとの観測がある。公 益事業株も上昇した。一方、トリップアドバイザーは下落。利益がアナ リスト予想に届かなかった。

S&P500種株価指数は前日比0.6%上昇して2023.57。ダウ工業 株30種平均は100.69ドル上げて17484.53ドル。

バニアン・パートナーズのチーフ市場ストラテジスト、ロバート・ パブリク氏(ニューヨーク在勤)は、「中間選挙の結果や米供給管理協 会(ISM)が先日発表した製造業景況指数、さらにこの日の民間雇用 統計を受けて投資家心理は引き続き上向いている」と述べ、「市場はま た、欧州中央銀行(ECB)が追加緩和的な措置を講じることに期待し ている」と続けた。

米中間選挙

米中間選挙では共和党が下院の過半数議席を維持し、上院でも過半 数議席を奪回した。マコネル上院院内総務(ケンタッキー州)が上院の 次期多数党院内総務となる見通し。

マコネル氏は5日、税法改正や貿易協定を推進することについて、 オバマ大統領とこの日話し合ったことを明らかにした。

同氏は記者団に対し、「政府閉鎖や国家債務のデフォルト(不履 行) は起きない」と発言。「ワシントンでの行き詰まりを終わらせる ことが できる」と語った。

オバマ大統領は「民主党員・共和党員にかかわりなく、米国民のた めになるアイデアを検討していく」と述べた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種の構成企 業で四半期決算を発表した企業のうち、82%は利益がアナリスト予想を 上回った。また売上高が市場予想を上回ったのは61%となっている。

ADPの雇用統計

給与明細書作成代行会社のADPリ サーチ・インスティテュート が発表した給与台帳に基づく集計調査によ ると、10月の米民間部門の 雇用者数は前月比23万人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミ スト予想の中央値は22万人の増加だった。

ブルームバーグがまとめた予想によると、7日発表される労働省の 雇用統計では10月の雇用者は22万5000人増が見込まれている。失業率は 前月と同じ6年ぶり低水準の5.9%が予想されている。

10月のISM非製造業総合景況指数は57.1と、前月の58.6から低下 した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は58だっ た。今年1-6月の平均値は54.4。同指数で50は活動の拡大と縮小の境 目を示す。

S&P500種産業別10指数のうち公益事業株とエネルギー株が特に 上昇した。アルファ・ナチュラルは17%高、ピーボディ・エナジー は4.8%値上がりした。

トリップアドバイザーは14%安。同社第3四半期の利益はアナリス ト予想平均を約20%下回った。

原題:U.S. Stocks Advance on Republican Victory, ADP Employment Report(抜粋)

◎米国債:下落、雇用統計控え-共和党が上院の過半数獲得

米国債は下落。エコノミスト調査では今週発表の米雇用統計で雇用 者数の伸びが示され、金融当局が利上げ方針を維持すると見込まれてい る。4日投開票の中間選挙では、共和党が上院で過半数の議席を獲得し た。

10年債利回りはほぼ1カ月ぶり高水準に接近。給与明細書作成代行 会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表した給与台帳に基づ く集計調査によると、10月の米民間部門の雇用者数は前月比23万人増加 した。エコノミスト調査では、7日発表される10月の雇用統計では非農 業部門雇用者数は23万5000人増が予想されている。来年1月から上院多 数党の院内総務になると目されるマコネル議員(共和、ケンタッキー 州)は記者会見で、「米国の債務を理由とした政府閉鎖もデフォルト (債務不履行)も起きない」と言明した。米金融当局は10月、量的緩和 策の下での債券購入プログラムの終了を決定した。

GAMのファンドマネジャー、アレックス・マクナイト氏は「市場 参加者は再びプラス材料に着目するようになった」と指摘。「量的緩和 の最終局面から抜け出し、向かい風は他が受けているよりも弱い」と続 けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.34%。一時は3bp上昇し2.37%を付けた。3日 には2.38%と、10月8日以来の高水準を付けていた。同年債(表面利 率2.375%、2024年8月償還)価格はこの日、2/32下げて100 9/32。

30年債利回りは1bp上昇の3.06%。一時3.08%を付けた。

マコネル院内総務

米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチのMOVE指数は72.9bpと1週間ぶりの水準に上昇。前 日は68.6bpだった。年初来の平均は61bp。

共和党が米上院の過半数を制したことにより、マコネル氏は多数党 の上院院内総務としてオバマ大統領の残りの任期の2年間、法案審議を 率いることになる。4年前に過半数を制した下院でも、共和党は今回議 席を伸ばした。

議会共和党とオバマ大統領が債務や歳出プログラムをめぐって妥結 できなかったことから、2013年10月には政府機関が16日間閉鎖された。 またこうした政治的機能不全を理由に格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)は2011年8月、米国の格付けを「AA+(ダブ ルAプラス)」に引き下げた。

この日の株式市場ではS&P500種株価指数が0.6%高の2023.57と 最高値を更新した。トロント・ドミニオン・バンク(ロンドン)のシニ アストラテジスト、リチャード・ケリー氏は株式に比べると米国債に対 する即座の影響は弱いかもしれないと発言。「市場が抱える最大の疑問 は、これが債務上限や資金の問題にどう影響するかだろう。しかし問題 が表面化するのは来年3月以降であり、深刻になるとすれば夏より後に なるだろう」と続けた。

非製造業総合景況指数

米国債は統計を受けて一時、下げ幅を削る展開となった。米供給管 理協会(ISM)が発表した10月の非製造業総合景況指数は57.1と、前 月の58.6から低下し、ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中 央値58を下回った。今年1-6月の平均値は54.4は上回った。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によれば、米労働省が 7日に発表する10月の雇用統計で、非農業部門雇用者数の伸びは今年8 回目の20万人超えが予想されている。失業率は横ばいの5.9%が見込ま れている。

原題:Treasuries Decline Before Payrolls Report Amid Republican Sweep(抜粋)

◎NY金:大幅安、一時2010年以来安値-ドル高で貴金属は軒並み下落

ニューヨーク貴金属市場では金と銀、プラチナ先物相場がいずれも 大幅下落。ドルが5年ぶり高値に上昇したことが背景。貴金属連動型上 場取引型金融商品(ETP)の価値は17億ドル近く失われた。

バードモント・キャピタル(パナマ市)の運用担当者、スコット・ ガードナー氏は電話インタビューで、「共和党の政策は景気見通しへの 信頼を高めると期待されている」と指摘。「保守派はどちらかといえば 本来タカ派的だ。それがドルを押し上げている。金を買う動機は見当た らない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1.9%安の1オンス=1145.70ドルで終了。一時は1137.10 ドルと、2010年4月以来の安値をつけた。

銀先物12月限は3.2%安の1オンス=15.439ドル。プラチナ先物1 月限は1.2%下げて1210.60ドル。パラジウム先物12月限は4.1%下落 の757.85ドル。

原題:Precious Metals Tumble as Almost $1.7 Billion Wiped From Funds(抜粋)

◎NY原油:反発、在庫が予想ほど増えず-製油所稼働率は上昇

ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディ エート(WTI)は反発。米エネルギー情報局(EIA)の統計で米国 の原油在庫が予想ほど増加しなかった一方、製油所稼働率が上昇したこ とで買いが優勢となった。

ジョン・ハンコック(ボストン)のシニアマネジングディレクタ ー、チップ・ホッジ氏は「製油所では秋のメンテナンス作業が終わりに 近づくに伴い、稼働率は上昇が続くはずだ」と予想。「原油需要が高ま ることになる」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日 比1.49ドル(1.93%)高の1バレル=78.68ドルで終了。10月23日以来 で最大の値上がりとなった。

原題:WTI Climbs on Smaller-Than-Projected Supply Gain; Brent Rises(抜粋)

◎欧州株:3日ぶり上昇、決算を好感-M&S、ナティクシス高い

5日の欧州株式相場は3日ぶりに上昇。英小売りのマークス・アン ド・スペンサー・グループ(M&S)や仏投資銀行ナティクシスなどの 決算が予想を上回り、好感された。

ストックス欧州600指数は前日比1.7%高の336.36で終了。業種別の 指数全てが上げた。過去2日は一部決算への失望や欧州委員会によるユ ーロ圏成長率見通し下方修正を受け、1.8%下落していた。

ポツダム貯蓄銀行の株式ポートフォリオマネジャー、ミヒャエル・ カプラー氏は「企業業績が世界的に健全である兆しが市場に自信を与え ているようだ」と指摘。「利益見通しは欧州でかなり下方修正されてき たものの、少なくとも今は改善の最初の兆候が見える。それでもバリュ エーションを支えるには、一段の経済成長が必要だ」と続けた。

アナリストらによれば、ストックス欧州600指数構成銘柄の2014年 利益は7.2%増が見込まれている。1カ月前は8.3%増益が予想されてい た。指数の株価収益率(PER、予想収益ベース)は15.2倍で、5年平 均を21%上回っている。ブルームバーグのデータが示した。

M&Sはこの日9.7%高と、2009年3月以来の大幅上昇。上期利益 が市場予想を上回った。ナティクシスは2.3%の値上がり。7-9月の 純利益が前年同期比で10%増え、アナリスト予想を超えた。ハノーバー 再保険も決算を好感して高くなった。

この日の西欧市場では、18カ国中16カ国で主要株価指数が上昇。独 DAX指数は1.6%、仏CAC40指数は1.9%それぞれ上げた。英 FTSE100指数は1.3%上昇。

原題:European Stocks Rebound From Two-Day Slide as M&S, Natixis Rally(抜粋)

◎欧州債:スペイン債が3日ぶりに下げ止まる-ECB会合控え

5日の欧州債市場ではスペイン10年債が前日比ほぼ横ばい。続落は 前日までの2日間にとどまった。欧州中央銀行(ECB)の定例政策委 員会を翌日に控え、追加緩和があるかどうかを見極める展開となった。

イタリア国債も3日ぶりに下げ止まった。ブルームバーグが実施し たエコノミスト調査では、ECBは政策金利を据え置くと見込まれてい ある。一方、ドイツ国債は値下がり。5年債入札で落札利回りが過去最 低を記録したものの、支援材料とはならなかった。

クレディ・アグリコルCIBの債券ストラテジスト、オーランド・ グリーン氏(ロンドン在勤)は「強いトレンドがあるというわけではな く、周辺国債は一進一退だ」とし、「何らかの拡大措置が講じられる場 合に備えて市場はECB会合の結果を待っている。だが、より公算が大 きいのは来月だ」と語った。

ロンドン時間午後4時9分現在、スペイン10年債利回りはほぼ横ば いの2.18%。前日までの2営業日で11bp上げていた。先週は週間ベー スで10bp低下。同国債(表面利率2.75%、2024年10月償還)価格はこ の日、105.04となった。

同年限のイタリア国債利回りは前日比1bp下げ2.43%。

ドイツ10年債利回りは2bp上昇の0.83%。前日は5bp低下し た。5年債利回りは0.12%で、前日からほぼ変わらず。

原題:Spanish Bonds Halt Two-Day Drop as Investors Await ECB Meeting(抜粋)

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