サウジ、石油市場シェア争いで米に重点へ-アジア向け値上げ

世界最大の原油輸出国であるサウジ アラビアがアジア向けの石油価格を引き上げたことは、同国が市場シェ ア争いの重点を米国にシフトさせつつあることを示唆している。

サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは12月積みの米国向け 原油販売価格を引き下げる一方、アジア向けを引き上げた。米国はシェ ールオイルの開発ブームで生産が約30年ぶりの高水準に達しているが、 出光興産とヘッジファンドのエレメンツキャピタルによると、サウジは 米国での販売をあきらめる用意はない。

石油輸出国機構(OPEC)の主要加盟国は需要の伸び鈍化に伴う 減産の呼び掛けには応じず、市場シェア維持のために値下げしていると の観測が広がり、世界の石油価格は先月、弱気相場入り。サウジは米国 での需要てこ入れのため一段の値下げの用意があるとの兆しから、ウェ スト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は4日、3年ぶ りの安値に下げた。

ニューエッジ・ジャパン証券商品デリバティブ営業部の長谷川健課 長は電話取材に対し、アジアは価格変動にかかわらずサウジ産原油を購 入する必要がある一方、サウジは米国での市場シェア拡大を図っており 値下げしたとの見方を示した。

4日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限 は前日比2%安の1バレル=77.19ドルで終了。

同日のロンドンICEのブレント12月限は2.3%下げて1バレル =82.82ドルで終了。終値としては2010年10月21日以来の低水準だっ た。

原題:Saudi Oil Market Fight Shifting to U.S. as Asia Prices Increased(抜粋)

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