エリオット:米経済統計は偽装、信頼失えば「金融危機」に

ポール・シンガー氏のヘッジファン ド、エリオット・マネジメントは米インフレ統計は実際より低く、経済 成長率は実際より高く表示されているとして、米経済成長を楽観しては ならないと注意を促した。過去6年間の連邦公開市場委員会 (FOMC)の金融政策については持続不可能だと指摘した。

エリオットは投資家への四半期書簡で、金融政策による景気刺激の 効果が投資家の信頼を失えば、10月前半に見られた市場の混乱は次の本 物の相場急落の「予告編」となり、「深刻な金融危機」につながりかね ないと指摘。ブルームバーグニュースが書簡のコピーを入手した。同社 はまた、エボラ出血熱に対する「世界の無能ぶり」は世界経済の「深刻 な」低迷の前兆とも考えられると述べた。

同書簡は「経済成長とマネー、雇用、金融安定、インフレ統計、所 得の伸び――。これらすべてが偽物であることから、いつまで政府が逃げ おおせられるか分からない」と批判。「信頼感が失われれば、それは深 刻かつ突然に多数の市場やセクターに同時に起こる喪失となる」と続け た。

共和党支持者であるシンガー氏(70)はFOMCをはじめ世界の中 央銀行による量的緩和を繰り返し批判している。エリオットの書簡はイ ンフレ統計の数値は「とにかく低過ぎる」とし、こうした過小表示と統 計のゆがみの一因である「調整とトリック」をエコノミストらは受け入 れていると指摘。そのために統計上の成長率は実際よりも高くなってい ると続けた。

「データの多くは偽装」

米経済は他国よりは好調に推移しているものの、第2四半期に見ら れた成長加速は単に「悲惨な」第1四半期から反転したにすぎず、年内 持続されるかどうかは不明だと続けた。

書簡は「今広がっている楽観には裏付けがないと考える。データの 多くは偽装されている、もしくは誤解を与えているようだ」と批判。 「危機以降の経済と雇用の伸びの大部分が偽物であり、自律的な改善や 持続性はほとんど期待できない」と述べた。

シンガー氏は1977年にエリオットを創立。254億ドル(約2兆8800 億円)規模の同社で最も古いファンドは、設定以来年間13.9%の累積リ ターンを残してきた。

原題:Elliott Says U.S. Growth Optimism Unwarranted as Data ‘Cooked’(抜粋)

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