EU:ユーロ圏の成長率見通し下方修正、低インフレも予想

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欧州連合(EU)の行政執行機関で ある欧州委員会は2014、15年のユーロ圏成長率見通しを下方修正した。 ドイツとフランス、イタリアの予想も引き下げた。

欧州委の4日の発表によると、14年のユーロ圏成長率は0.8%、15 年は1.1%の見込み。5月時点はそれぞれ1.2%、1.7%と予想してい た。ユーロ圏の15年インフレ率は、欧州中央銀行(ECB)予測を下回 るとの見通しも示した。

欧州委のマルコ・ブティ経済部長は発表文で「世界経済・金融危機 の後遺症が残っている」とし、「EU経済のスラック(たるみ)は依然 大きく、インフレ押し下げ要因だ。エネルギーと食料品価格の急落も低 インフレに寄与している」と説明した。

欧州委は15年のユーロ圏インフレ率を0.8%と予想。2%弱を物価 安定の目安とするECBの予想は1.1%。16年インフレ率の欧州委予想 は1.5%、ECBは1.4%。

失業率は今年の11.6%から来年の11.3%、16年の10.8%へと緩やか な低下を欧州委は予想。16年の成長率は1.7%とみている。

欧州委は、回復は「弱いばかりでなく脆弱(ぜいじゃく)だ」と し、「景況感の指標は年央から低下し現在は13年末の水準に戻ってい る。現状のデータも年末までの経済活動が極めて弱いことを示唆してい る。回復の足踏みを一時要因のみに帰すことはますます難しくなってい る」と解説した。

ドイツと仏伊

欧州委はドイツ経済が7-12月(下期)のゼロ成長の後、来年 は1.1%成長になると予想。5月時点の予想の2%から引き下げた。16 年は1.8%成長とみている。「堅調な労働市場と良好な財政の状態、外 部需要の回復をてこに徐々にプラス成長に戻るだろう」としている。

ドイツに加え、フランスとイタリアの成長率予想も下方修正され た。イタリア経済は今年が0.4%のマイナス成長、来年が0.6%のプラス 成長と予想されている。来年の成長率見通しは5月時点での予想の半 分。

フランスの財政赤字は14年に国内総生産(GDP)の4.4%に拡大 する見込み。5月時点の予想は3.9%だった。EU協定は対GDP比の 赤字の上限を3%としている。

スペインの成長率は今年が1.2%、15年が1.7%、16年が2.2%と予 想されている。

--取材協力:Kristian Siedenburg.

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