石油大手2社:通期の業績予想を下方修正、油価下落が影響

JXホールディングスなど石油大手 2社は4日、通期(2015年3月期)の業績予想を下方修正した。原油価 格の下落や販売数量の減少による収益悪化が響く。

JXの通期純利益予想は従来の1200億円から700億円に減額。前期 の実績比では35%減となる。経常利益予想も1800億円(従来は2450億 円)とした。同社の発表資料によると、原油価格の急落で在庫評価損が 従来予想の250億円から700億円に拡大する。7月発表時点では500億円 としていたエネルギー事業の経常利益見通しも20億円に修正した。

原油価格下落の影響は石油・天然ガス事業にも及ぶ見通し。同事業 の経常利益予想も従来予想比100億円減の750億円に修正された。大町章 常務は会見で「一番大きいのは価格要因だ」と指摘。同社は、10月以降 3月末までのドバイ原油価格の見通しを1バレル当たり95ドルと想定。 前回決算発表時には3月末までの予想を105ドルとしていた。

出光興産は税負担の軽減により純利益予想を据え置いたものの、原 油価格下落の影響は避けられず営業利益と経常利益の見通しを下方修正 した。在庫影響が同社の今期の石油製品事業の利益を200億円圧迫する という。同社は11月以降のドバイ原油価格の見通しを90ドルとしてい る。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物価格は6月20日 につけた高値から約3割下落している。米国の原油生産増や、欧州と中 国での需要低迷、石油輸出国機構(OPEC)加盟国間の価格競争とい った要因が市況を圧迫している。ブルームバーグのデータによると4日 のシンガポール市場のドバイ原油価格は80.76ドル。

石油元売りは、在庫評価に期初の在庫額と期中の仕入れ額を合計し て平均する「総平均法」を採用。6月以降原油価格が下落する中で、期 初の割高な在庫を原価に含めることから、実際の仕入れ価格よりも会計 上の原価が上がる。この影響による会計上の損失が利益を圧迫する。

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