ジャンク債デリバティブで逃げ足確保-機敏なツールに4500億円

ジャンク(投機的格付け)債市場で 戦略がうまく運ばない場合、トレーダーはあきらめるか、創造性を発揮 するか2つに1つの選択肢しかない。しかし、最近は後者を選ぶトレー ダーが多くなっている。

高利回り債のリスクとリターンに連動するデリバティブ(金融派生 商品)の比較的新しい指数の需要が急拡大している。モルガン・スタン レーが集計したデータによれば、ボラティリティ(変動性)が過去1年 余りで最も上昇する状況で、5月時点でほぼゼロだったトータルリター ン・スワップ指数の取引高が9月に過去最高の40億ドル(約4540億円) に達した。

モルガン・スタンレーのクレジットストラテジスト、シバン・マハ デバン氏(ニューヨーク在勤)は、個人投資家による資金の出し入れが 落ち着きを失う中で、機敏に動ける手段を求めるファンドマネジャーか らの需要も背景にあると指摘する。

ウェルズ・ファーゴがまとめたデータによると、7-9月(第3四 半期)にセンチメントが特に悪化したこともあって、高利回り債投信か ら今年に入り240億ドルが流出。しかし、10月29日に終了した週は逆 に25億ドルの資金が流入した。

米連邦準備制度が先月に債券購入プログラムを終了する一方、欧州 中央銀行(ECB)と日本銀行は追加的な金融緩和に動いており、各国 中銀の金融政策が互いに乖離(かいり)し始めている。このような状況 に置かれた債券トレーダーは神経質になり、利回りの方向性にコミット できないと感じている。

その不安はリターンからも見て取れる。バンク・オブ・アメリカ (BOA)メリルリンチの指数のデータによれば、米国の高利回り債の リターンは7月にマイナス1.3%となった後、8月はプラス1.5%と回復 したが、9月には再びマイナス2.1%に落ち込んだ。

原題:Junk-Bond Derivatives Are Hot as Traders Prep for Tighter Exits(抜粋)

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