TOPIX08年来高値、米景気と円安、脱デフレ-50億株乗せ

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東京株式相場は4連騰し、 TOPIXは2008年6月以来の高値を付けた。米国景気の改善と日本銀 行の追加金融緩和を背景にした為替の円安進行を好感、デフレ脱却によ る景気や企業業績の改善を見込む買いが自動車や電機など輸出関連、証 券など金融株中心に幅広く入った。

TOPIXの終値は前週末比35.01ポイント(2.6%)高 の1368.65、日経平均株価は448円71銭(2.7%)高の1万6862円47銭。 日経平均は一時07年10月以来となる1万7000円に乗せる場面もあった。

三菱UFJ投信の宮崎高志戦略運用部長は、「前週末は日銀会合後 にポジション(持ち高)調整が終わり切っていない投資家がいた。グロ ーバルマクロなど10月に日本株が売られた際にショート(売り持ち)し た向きが巻き戻しに追い込まれている」と指摘。政府・日銀は、デフレ から脱却するまではリスク資産を買い続けるとの意志を示したとし、 「民間投資家からすると、利益確定売りを急ぐ必要はない」と言う。

3日のニューヨーク為替市場ではドルが主要通貨に対し上昇、ド ル・円は一時1ドル=114円22銭と07年12月以来、ほぼ7年ぶりのドル 高・円安水準を付けた。10月の米供給管理協会(ISM)製造業総合景 況指数が予想から上振れ、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上 げタイミングが意識される中、日銀の追加緩和が引き続き材料視され た。4日は113円台を中心に推移した。

ISMの10月の製造業総合景況指数は59(前月56.6)と、8月と同 じく11年3月以来の高い水準。ブルームバーグがまとめたエコノミスト 予想の中央値は56.1だった。

日銀のサプライズによる余波も続いた。日銀は10月31日、長期国債 の保有残高を来年末までに80兆円に拡大するなどの追加緩和策を決定。 指数連動型上場投資信託(ETF)の年間増加額は3倍にする。また、 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は同日夕、新たな基本ポ ートフォリオでの日本株比率を従来の12%から25%へ引き上げると発表 した。

売買高水準、過熱感も

ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「日銀のサ プライズで相場環境が変わり、先高観が強い余韻がきょうも残ってい る」と話した。資産価格を上げることが日銀政策の中身で、「株高を意 識せざるを得ない。日米金融政策の方向性の違いからドル・円相場 が115-120円を狙う動きとなっていることも日本株にとっては追い風」 との見方を示している。

東証1部の売買高は52億898万株、売買代金は5兆4305億円。売買 高の50億株乗せは昨年6月4日、代金の5兆円台は同5月23日以来。値 上がり銘柄数は1198、値下がりは563。

もっとも、日経平均は朝方にきょうの高値である1万7127円66銭を 付けた後は伸び悩んだ。岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテ ジストは、「売買代金がこれだけ膨らむということは『政策に売りな し』とみて、相場に大きな変化が出ている表れ」としつつ、日経平均は きょう高値を付けた際に200日移動平均線(前週末時点で1万5075円) からの上方乖離(かいり)が一時13%超に達した点に言及。「経験則か ら、戻り相場での上方乖離13%は過熱感が出るところ」と言う。

東証1部33業種は証券・商品先物取引、その他金融、海運、輸送用 機器、ガラス・土石製品、電機、精密機器、倉庫・運輸、不動産、ゴム 製品など28業種が上昇。鉱業、水産・農林、石油・石炭製品など5業種 は下げた。売買代金上位ではトヨタ自動車、アイフル、ケネディクス、 野村ホールディングス、オリックス、住友不動産、ソニー、大和証券グ ループ本社、富士重工業、パナソニックが上昇。NTTやNTTドコ モ、日東電工、新生銀行は安い。

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