米アップルが初のユーロ建て起債を計画、株主還元で-関係者

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米アップルは、同社初のユーロ建て 債の起債に向けて準備を進めている。海外に置いた資金を活用すること なく、新たな株主還元の財源を確保するための資金調達を目指す。海外 の資金を本国に送還すると課税の対象となる。

アップルに起用された銀行はユーロ建て債などの起債に向け、投資 家の需要調査を始めた。引受業者から接触を受けた2社の投資家が明ら かにした。ゴールドマン・サックス・グループとドイツ銀行が起債の幹 事に起用されたほか、調達する資金はアップルの株主還元プログラムの 財源として使われる見通しだと、事情に詳しい関係者が明らかにした。

1550億ドル(約17兆6100億円)余りの現金と現金等価物を保有する アップルは、自社株買いや配当の原資を賄うため、2013年以来290億ド ル相当の起債を実施。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチ のデータによると、ユーロ建て債による資金調達コストはドル建て債と の比較で約6年ぶり低水準の近くにある。

ロンドンを拠点とする投資会社ECMアセット・マネジメントの資 金運用担当者、イェンス・バンブラバント氏は「現在、ユーロ建て社債 の全部を含めた調達コストは非常に低いため、ここで発行するのは理に かなっている」と指摘した。

物言う投資家のカール・アイカーン氏はアップルに自社株買いプロ グラムを加速するよう圧力をかけている。ブルームバーグのデータによ ると、同社は現金の88%余りを海外で保有する。

ロンドン在勤のアップルの広報担当者はユーロ建てで起債を行うか どうかについてコメントを控えた。

アップルは4月に120億ドル相当の起債を実施。ブルームバーグ集 計のデータによると、13年には170億ドル規模の起債を行い、当時の社 債発行額としては過去最大規模となった。

ユーロ建て投資適格級社債の平均利回りは1.22%と、過去最低まで あと2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の水準に低下。ドル 建て債利回りに対するディスカウントは1.87ポイントと、2008年10月以 来の最大まであと2bpの水準に拡大している。

原題:Apple Said to Seek First Bond Offering in Euros to Boost Stock(抜粋)

--取材協力:Hannah Benjamin、Katherine Chiglinsky.

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