日銀に先手打たれたECB、負けられないドラギ総裁正念場

欧州中央銀行(ECB)がカバード 債を購入している間に、日本銀行が金融緩和拡大を決定、スウェーデン 中銀はゼロ金利に踏み切ってしまった。

他中銀の追加緩和によってドラギECB総裁は、低インフレへの対 応で自ら越えねばならないハードルを引き上げられてしまった格好だ。 対応を強化できなければ、自国通貨安によって消費者物価を押し上げよ うとする新しい「通貨戦争」で白旗を掲げることになる。

野村ホールディングスの為替調査担当マネジングディレクター、イ ェンス・ノルドビグ氏(ニューヨーク在勤)は、「ボールは今ECBの 側にある」が、「ECBの行動が遅れ、他中銀に対してさらに後れを取 るリスクがある」と述べた。

日銀の最新の追加緩和は円の対ユーロ下落につながるため、ユーロ 圏でのデフレ圧力は高まる。JPモルガン・チェースのG10為替責任者 のジョン・ノーマンド氏の概算によれば、円とその影響を受けるアジア 諸国の通貨はユーロ圏の貿易において約21%を占める。

資産購入枠の拡大で日銀のバランスシートは1年で、ECBが数年 かけて達成しようとしているよりも大きく膨らむ。これによって、ユー ロは円に対して5%上昇する可能性があるとノーマンド氏は指摘。「今 後数年の金利差拡大による自国通貨安を期待する中銀として、ECBは 日銀の動きを歓迎しないだろう」と2日のリポートに記した。

ECBは民間資産の購入を開始したが、国債購入にはドイツ連邦銀 行のバイトマン総裁を中心に一部政策委員らの反対が根強い。

それでも、BNPパリバの通貨アナリストらは3日のリポートで、 ドラギ総裁が6日の定例政策委員会後の会見でバランスシート膨張の追 加措置を年内に導入することを「強く示唆するだろう」と予想した。

原題:Draghi Stress Tested as BOJ-Riksbank Moves Raise Pressure on ECB(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE