米連邦公開市場委員会(FOMC) は28、29両日開催した定例会合後に声明を発表し、労働市場が力強さを 増したと指摘した上で、資産購入プログラム(量的緩和=QE)の終了 決定を明らかにした。インフレ率低下によるリスクについては重要視し ない姿勢を示した。

FOMCは、株式市場を揺るがした世界的な景気減速や地域紛争に 言及しなかったが、事実上のゼロ金利政策については「相当な期間」維 持する方針をあらためて示した。

声明は9月の前回会合以降、「雇用は着実に増え、失業率は低下し ている」と指摘。「労働力の活用不足が徐々に解消されつつある」と し、前回声明の「労働力の活用がなお極端に低い状態にある」という表 現から上方修正した。

BMOキャピタル・マーケッツの米経済部門責任者、マイケル・グ レゴリー氏は「FOMCは5.9%という失業率を無視できない。状況は 改善していると認めざるを得ないようだ」と述べた。

金融当局は足元のインフレについて、エネルギー価格の下落に恐ら く抑制されるとしながらも、9月の声明にあった「インフレ率が2%を 下回り続ける可能性は幾分か低下した」という文言を維持した。

当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)総合価 格指数は8月が前年同月比1.5%上昇と、目標である2%を2012年3月 以降、下回り続けている。

利上げ時期

連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は前任者のバーナン キ前議長が始めた資産購入を2年で終了させた。今後は世界的な景気減 速やインフレ率低下からのリスクに直面しながら、2006年以来で初めて となる利上げの時期を探ることになる。

FOMCは2008年12月以降、事実上のゼロで据え置いているフェデ ラルファンド(FF)金利誘導目標の引き上げ時期を判断する上で、さ まざまな情報を検討していく方針をあらためて示した。9月に公表され た予測によれば、当局者の大半は来年中の利上げを予想している。

利上げについて金融当局は、完全雇用と物価安定という目標に向け た進展が現在の予想より速い場合、現在見込まれるよりも早く実施され る可能性が高いと指摘。「逆に、進展が予想より遅いことが示された場 合は目標レンジの引き上げは現在見込まれるよりも遅くに実施される公 算が大きい」との考えを示した。

量的緩和第3弾

08年11月に始まった量的緩和第3弾で過去最高の4兆4800億ドルに 膨れ上がったFRBのバランスシートについて、金融当局は償還元本を 再投資する現行方針を維持した。

量的緩和第3弾は2012年9月に発表され、米国債と政府支援機関の 住宅ローン担保証券の購入額は当初、月850億ドルだった。14年1月か ら購入額が毎回の会合で100ドルずつ縮小され始めた。

ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁はこの日の決定に反対票を投 じた。声明文によると、同総裁は「低いインフレ見通しを踏まえ、 FOMCは少なくとも1-2年先のインフレ見通しが2%に戻るまで現 在のFF金利誘導目標のレンジを維持することを明言し、資産購入プロ グラムを現在の水準で続けるべきだ」と主張した。

原題:Fed Cites Job-Market Gains as It Ends Asset Purchases as Planned(抜粋)

--取材協力:Hugh Son、Madeline McMahon.

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