上海の国際金融センターへの道、視界不良-大気汚染が足かせに

中国の上海市政府は大気汚染を引き 起こす企業や個人に科す罰金額を引き上げる。同市が国際金融センター になる上で障害になりかねない有害な汚染への対策を強化する。

上海市は10月1日から汚染に対する罰金の最高額を50万元(約890 万円)と、現在の5倍に引き上げる。また違反を繰り返す者は企業、個 人を問わず、追加の罰金を科す。

上海の空気の質悪化の問題は深刻化している。同市は自由貿易区を 設置し開放政策を試行するが、汚れた空気は生活の質を低下させる上、 外資系金融業界の優れた人材が上海でなく香港やシンガポールを勤務先 として選ぶことにつながりかねない。

上海復旦大学の李治国副教授は電子メールで「金融業界で最高級の 能力を持つ人材は通常、猛烈に仕事をすると同時に異動にも積極的だ」 と指摘。「彼らは空気の質といった問題により敏感だ」との見方を示し た。

上海市環境保護局が公表した年次報告書によると、同市の微小粒子 状物質「PM2.5」のレベルは2013年に1立方メートル当たり平均62マ イクログラムと、全国基準値(35マイクログラム)を上回った。李副教 授によれば、世界の主要な金融センターの平均は20マイクログラム。

経営人材コンサルティング会社エゴンゼンダーインターナショナル のコンサルタント、エマ・ワン氏(上海在勤)は電子メールで「空気の 質の問題で懸念は高まりつつあるが、勤務希望者がこの問題をキャリア 決定の材料にするほどではない」と指摘。その上で「空気の質に関して はこれまで北京の方がより問題となっていたが、ここ1年で上海でも懸 念を示す志願者が増えた」と説明した。

原題:Smog Clouds Shanghai’s Drive to Become Global Financial Center(抜粋)

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