BOAメリル:ドル予想を上方修正、米指標好調で来年末は115円

バンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチの山田修輔チーフFXストラテジストは、米経済指標の好 調に加え、連邦準備制度理事会(FRB)が同国経済に対して自信を深 めていることなどを踏まえ、円とユーロに対するドルの予想を上方修正 した。

ドル・円相場の予想については、2015年末を従来の1ドル=112円 から115円に上方修正した。14年末は108円に据え置いた。山田氏は、日 本側の要因として「貿易収支の改善が遅れている点と、対外証券投資が 非常に旺盛ということも来年にかけてのさらなる円安予想につながっ た」と説明している。

ドル・円相場は29日、一時109円75銭と08年8月以来の水準までド ル高が進行。この日の東京市場では109円台前半で推移している。

財務省の対外・対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース) によると、主に年金資金の動向を反映するとされる銀行等の信託勘定を 通じた対外証券投資は、8月に海外の株式と中長期債投資が合わせて1 兆361億円の買い越しとなり、09年1月以来の水準に膨らんだ。

山田氏は、まだ結論づけられないとしながらも、「年金が動き始め ているという見方がある」と指摘。その上で、「国内利回りの絶対水準 が低く、生保にしても日本国債を買いにくい」として、国内資金が海外 資産に向きやすい面があるとしている。

ユーロ・ドル相場については、14年末の予想を1ユーロ=1.30ドル から1.25ドル、15年末予想は1.25ドルから1.20ドルに修正した。29日に は一時1.2664ドルと、12年11月以来の水準までユーロ安・ドル高が進ん でいる。

山田氏は、米欧間の金融政策の乖離(かいり)もあるが、FRBに よる「テーパリング(量的緩和の縮小)の恐怖」で米国から欧州に向か っていた債券フローが「変調」したこともユーロ相場見通しの下方修正 の背景にあると言う。

ユーロ・円相場の予想は、14年末が1ユーロ=140円から135円、15 年末は140円から138円にいずれも下方修正した。

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